HTCの最新のスマートフォン「HTC U12+」は、税込で10万円を超える価格ながら、ここ最近のハイエンドが搭載しているトレンドを漏れなく注ぎ込んだ仕様で注目を集めているモデル。前モデルとなる「HTC U11」はauとソフトバンクからキャリア版として発売されたあと、限定販売としてSIMフリー版がリリースされたが、HTC U12+は現時点でのキャリア版はアナウンスがなく、SIMフリーモデルのみとなる。
高級感とオリジナリティーのあるデザイン
ディスプレーサイズは6型で解像度は1440×2880ドットと、ここ最近のハイエンドモデルとしては主流のアスペクト比18:9のパネルを採用。ただしノッチは採用しておらず、フルに表示できるようになっている。パネルは「DCI-P3」に対応し、色域が広い効果から発色の良い印象。また「HDR10」もサポートしているので、対応する動画なら明るさなどにメリハリのある映像が期待できる。
背面はガラス素材を採用し、前モデルのU11と同じく光沢のある仕上がり。カラバリはセラミック ブラックとフレーム レッドに加え、前モデルではあとから追加された透明タイプのトランスルーセント ブルーの3色。基板が完全に見えるわけではないが、カメラまわりのモジュールなど内部のパーツが見え、一般的なカラーリングのスマートフォンにはない個性的なデザインだ。
ハードキーは電源と音量調整用のボタンを本体右側面に配置。ただし物理ボタンではなくセンサー式になっており、クリック感はない。電源やボリュームを操作してみたが特に違和感なく使えるレベル。ただし、Android端末では一般的な「電源+音量ダウン」ボタンでのスクリーンショット撮影には対応しておらず、画面下部のナビゲーションキーを左にスワイプさせるとアクセスできるスクリーンショットアイコンからの撮影となる。
さらに便利になったエッジセンス2
HTC U11から搭載され、この端末でもっとも特徴的と言える機能が、本体側面を握ることでアプリなどを起動できる「エッジセンス」。HTC U12+では「エッジセンス2」へと進化。握る動作に加え、本体左右の側面中央部にタッチセンサーを装備し、握りながら親指や人差し指でのダブルタップにも対応。操作が増えたことにより、アプリの呼び出しや操作がさらに細かく設定できるようになった。最近はスマートフォンの画面サイズが大きく、片手で持ってアプリを操作するのが意外と大変だが、エッジセンス2を使いこなすことで片手での操作をかなり簡略化でき便利だ。
また、握った状態を端末が把握してくれるので、画面の自動回転をオンにしていても握ったまま横にしたときに画面を回転させない機能も追加。ベッドなどで寝転がりながら電子書籍などを観ているときに便利な機能だ。
サウンドにもこだわっているのがUシリーズのポイント。イヤホンジャックはなく、付属のType-C接続のイヤホンか、変換アダプターを使用する。付属のイヤホンはハイレゾ出力だけでなくノイズキャンセリング機能にも対応。内耳の形状などを検知して自動で音質を調整する「Uソニック」も引き続き搭載している。
ただし、実際に聞いてみるとノイズキャンセリングの効果はあまり高くない印象。本体スピーカーも音圧があり、ゲームや動画などを自室で楽しむぶんにはイヤホンなしの単体でも聞いても十分なクオリティーだ。
この連載の記事
-
第517回
スマホ
安く買えて普段使いに問題なし! バランスが良いオススメのミドルレンジスマホ3選 -
第516回
スマホ
カメラやAIの性能に違いはあるのか? Xiaomi 14Tと14T Proを使い比べてみた -
第515回
スマホ
日本発売が決定した可変絞りカメラ搭載のハイエンドスマホ「nubia Z70 Ultra」速攻チェック -
第514回
スマホ
2人同時に音楽を楽しめる青春スマホ「nubia Music」に新しい可能性をを見た -
第513回
スマホ
4万円で買えるゲーミングスマホも! コスパに優れたデザインスマホ「realme 13」シリーズがアツイ! -
第513回
スマホ
100倍望遠が実用的なスマホ「vivo X200 Pro」はカメラ性能が変わらず最強だった -
第512回
スマホ
ツァイスカメラ搭載のスマホ「vivo V40」は可変色LEDライトでポートレート撮影も得意 -
第511回
スマホ
価格も性能も妥協したくない人にオススメの王道ハイエンドスマホ3選 -
第510回
スマホ
スマホは高くない! 2万円台で買えるオススメ格安エントリースマホ4選 -
第509回
スマホ
着せ替えスマホ「CMF Phone 1」はカスタマイズが楽しいが実用面での弱点もあり -
第508回
スマホ
たたんでも極薄9.2mm! 世界最薄折りたたみスマホ「HONOR Magic V3」を試す - この連載の一覧へ