台湾のHTCから新製品!
ただし日本導入は難しそう
ここ数年、スマートフォン市場で目立った話題を提供していなかったHTCから、同社初の5G対応モデルとなる「HTC U20 5G」が発売された。スマートフォン黎明時代から数々の製品を送り出してきたHTCの最新モデルを使ってみた。
HTC U20 5GはチップセットにSnapdragon 765Gを採用するミドルハイクラスのスマートフォンだ。特徴的な機能は搭載しておらず、基本機能に特化した端末として2020年9月に台湾、12月に香港で発売となった。今回レビューするのは筆者の居住する香港で発売された香港モデルとなる。価格は3998香港ドル(約5万4000円)、手の届きやすい価格も特徴の一つだ。
ディスプレーは6.8型(2400x1080ドット)。フラットタイプで左上にはパンチホール型の3200万画素フロントカメラが埋め込まれている。
本体のカラバリはグリーンの1色のみ。背面中央にはおなじみの「hTC」のロゴ、下部には「5G」と記載されている。指紋認証センサーはディスプレー埋め込み型ではなく背面に搭載されている。カメラは4つで、うち200万画素の2つ(マクロ、深度測定)の2つを銅色系のラインで縁取っている。グリーンの背面、ブラックのカメラ部分、銅色の縁取りという組み合わせは「渋い」というイメージで、ターゲットユーザー層はやや年齢の上のほうを狙っているのではないかと思える色あいだ。
本体側面も背面と同じグリーンで仕上げ。ボリュームボタンも同じ色間が、電源ボタンはカメラ周りと同じ色の仕上げとしている。また左側面にはSIMカードスロットを備える。
本体上部には端子類は無い。本体下部はUSB Type-C端子とスピーカーという、ごく一般的なレイアウトとなっている。
本体サイズは約78.1×171.2×9.4mm、重さは215.5g。本体側面は弧を描いたデザインになっているが、カーブがゆるやかなこともあってか手に持ってみると実重量より若干重く感じるように思えた。また背面は指紋の付きにくいマットな仕上げとしているのは好感が持てる。とはいえ高級感は味わえず、価格相応のライトな仕上げという印象だ。
OSはAndroid 10でプリインストールアプリはAndorid標準に追加アプリが2つ(Dr.Eye Cloud、KKBOX)のみ。ハードウェアに特筆する機能が搭載されていないないこともあり、アプリもほぼ「素のAndroid」と言える状況だ。なお、セキュリティー対応ではフロントカメラを使った顔認証には対応せず、生体認証は指紋認証のみだ。
設定画面を見ても特別な機能は見当たらない。言語設定は英語と中国語(簡・繁)の他は東南アジア言語のみとかなり絞られている。恐らく販売予定国もこの程度であり、ヨーロッパや日本で販売する予定はないのだろう。今のHTCの体力からすると、ヨーロッパ版だけ別のファームウェアにする、ということも考えにくい。
パフォーマンスの測定をしたところ、AnTuTuでは320132、Geekbench 5はシングルコアが610、マルチコアが1846だった。Snapdragon 765G端末としては標準的な値だろう。また5G NRの速度テストを自宅そばで実施したが、電波状況はいまひとつだったもののコンスタントに200Mpbs程度を出していた。ほかの端末でも同程度の速度だったので、電波状態がよければかなりの速度が期待できそうだ。
![](/img/blank.gif)
この連載の記事
-
第494回
スマホ
「OPPO Reno11 A」は急速充電にも対応で4万円台を維持し大幅に進化した -
第493回
スマホ
ソニーのミドルクラス「Xperia 10 VI」は2眼カメラに変更も性能は大幅向上 -
第492回
デジタル
「Xperia 1 VI」は縦横比変更が賛否を呼んだが使い勝手的にはメリットしかない -
第491回
スマホ
高価だから間違えたくない! 今オススメの超高性能Androidスマホ3選 -
第490回
スマホ
ファーウェイの縦折りスマホ「Pocket 2」はミドルクラスながらカメラの仕上がりはかなりイイ! -
第489回
デジタル
「Zenfone 11 Ultra」日本導入! 小型プレミアム路線からの転向も、大画面でゲームもカメラもパワーアップ! -
第488回
スマホ
「Blackview Tab 9 Wi-Fi」は技適もあって手軽に使える11型タブレット! HD再生対応がうれしい -
第487回
スマホ
2億画素カメラと120W充電対応で6万円以下! さらに高コスパ化したシャオミ「Redmi Note 13 Pro+ 5G」 -
第486回
スマホ
折りたたみなのに薄い! 高性能で薄型軽量ボディーのvivo「X Fold Pro」 -
第485回
スマホ
デザイン優秀でおサイフ対応の「Nothing Phone(2a)」が5万円以下なのは間違いなく買い! -
第484回
スマホ
ハイネケンがSNS不可な世界一退屈なケータイを発売! デジタルデトックスに最適だ! - この連載の一覧へ