オーディオテクニカについても聴いてみた
松永 オーディオテクニカは、1962年の創業で50年以上の歴史を持つ企業です。創業者はレコードの演奏会を開くほど、本当に音楽が好きな人物でした。趣味が高じて開発したのが、レコード針(カートリッジ)です。いわば「音の入り口」であり、消耗して交換するだけでなく、針は直接レコードに触れ音を出す部品なので、ここを交換することで音の変化を楽しめます。CDが出る1982年を境に、レコードの時代は少しずつ縮小していきますが、最盛期は市場に出回っている針の7割程度が弊社の製品でした。この数字にはOEMといって自社以外のブランドに供給したものを含みます。
オーディオテクニカがヘッドホンの製造に着手したのは1974年。その4年後の1978年にマイクの製造を開始しました。これが現在の主力製品となっています。特にヘッドホンは日本国内でのシェアが数量ベースで9年連続トップになっています。一方北米ではプロフェッシャル向けのマイクブランドとしても認知されています。大規模なスポーツイベントの機材サポートやサマーソニックやグラミー賞などを通じてプロのアーティストに使っていただいています。報道用や会議用マイクロフォンも力を入れている分野です。あと皆様になじみ深いところでは、カラオケマイクですかね……。
上野優華 お世話になっています!
松永 CDの時代に入り新事業を模索していた時期もありました。その中で生まれたのが「寿司マシン」ですね。
上野優華 ……!? ちょっと待ってください。寿司って、あの寿司ですか?
松永 はい。握りずしです。業務用ですが、業績の先行きを考えた際に社内公募して、温泉卵を作ろうとかそういう意見もある中、パーティーグッズとして寿司マシンはどうかと。ただしいまは業務用ですね。個人向けだと1回買ったら終わってしまいますが、その技術が業務用でも生きているんですね。その後、回転ずしとかにも導入されて……。
上野優華 回転ずし! これもお世話になっています!!(笑)。
松永 スーパーの後ろにも置いてあります。
上野優華 スゴイ!! 生活を支えているのがオーディオテクニカなのですね。
松永 海外でも寿司は人気ですが、そういう場合でも重宝されていますね。
上野優華 なるほど。オーディオテクニカは、音楽の入り口から出口、そして口の中まで、いろいろ面倒を見てくれているのですね。ロゴもかわいいですよね! 女子がファッションアイテムとして持ちたいデザインなので、一番デザイン性があるブランドだと勝手に思わせていただいています! ワイヤレスイヤホンも「いますぐにでも使いたい」と思うほど軽かったし、歌っていてボーカルが抜けてくると気持ちよく、歌っている私を勝手に応援してもらっている気持ちになりましたね。今日はいろいろな話を聞かせていただきまして、ありがとうございます!!
松永 作り手の思いを届けるという使命を感じながら頑張っています。

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