このページの本文へ

MoguraVRのゲームとって出し第82回

ゆっくりじっくり箱庭を楽しもう

神様の視点でカワイイお姫さまを導く、VRパズルアクション「Light Tracer」

2018年07月26日 15時00分更新

文● Mogura VR

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 今回紹介するのはかわいげのあるグラフィックとシンプルで奥深いシステムが特徴のVRパズルアクションゲーム「Light Tracer」。プレイヤーは光の杖を持ち、主人公である女の子を誘導しながら塔の頂上を目指して登ってゆくゲームだ。VRならではの様々な視点を活かしながら、パズル要素のある塔を攻略していくタイトルとなっている。

 「Light Tracer」でプレイヤーが手に持つ2つのコントローラーにはそれぞれ役割があり、光の杖に見立てたコントローラーは少女が向かう場所を示し、もう片方のコントローラーではプレイヤーの視点操作を行うこととなる。少女は移動させたいポイントにレーザーを合わせてトリガーを引くとその場所に移動する。比較的なじみのあるタイプの誘導方法なので、戸惑うことはあまりないだろう。視点操作をきちんと行わないとミスが増えてしまいがちなので、適宜視点をリセットしたり動かしたりしよう。

 ゲームはまず、プレイヤーが少女と出会うところからはじまる。「なぜ、この少女は塔の頂上を目指すのか?」「プレイヤーはいったいどんな存在なのか?」という疑問はステージを進めるに連れて徐々に明らかになっていく。この少女のデフォルメされたグラフィックがなかなかかわいい。ステージの箱庭感とマッチしており、穏やかな雰囲気の中でゲームをプレイできる。残念ながら少女はこちらの視点を追随してくれるわけではないのだが、近づくとこちらを見てくれたりもする。

下を見下ろすと今まで自分が登ってきた道のりを確認できる。塔は基本的にらせん型に伸びているので、見下ろすのが楽しい。デフォルメされたグラフィックも○だ

 少女と共に登る塔はらせん状に高くそびえ立っている。道は一見するとただの一本道のようだが、幅は狭く、また一筋縄ではいかないトラップや敵が行く手を阻んでくる。視点操作をしっかりとこなして周囲の状況を把握しながら進む必要があるだろう。また、自由に視点を動かして塔の内側を観察することで、外側からでは見えにくかったオブジェクトが発見しやすくなるなど、視点移動が重要な場面も多い。詰まってしまったときは「もしかして……」とカメラをいろいろと動かしてみると、突破の糸口が見つかるかもしれない。

 塔には上記の画像のように、ギミックがいくつも仕掛けられている。最初は簡単なギミックが多くすぐに解けるのだがが、ステージが進み上に登っていくにつれ、徐々にパズル要素が加わって複雑になってゆく。後半になればなるほど視点を動かして周囲を観察することの重要さが増してくるので、ステージは端から端まで調べ尽くしてもいいくらいだ。

 また、本作はパズル要素だけではなく、いくらかのアクション要素も含まれている。例えば少女が足場を移動するタイミングが重要になったり、敵を避けて進まなければいけなかったりと、素早くかつ的確にこなさなければならない。ジャンプに失敗すると少女が落ちてしまい、ミスになる場所もある。またストーリーを進めていくと「剣」が手に入り、アクション要素に「少女の攻撃」が加わる。次第にパズルゲームというよりアクションの要素が強まってくるため、このあたりは好みが分かれるかもしれない(かわいい少女ががんばるアクションを見るのはなかなか楽しいのだが)。移動する足場を渡るあたりの歯ごたえはなかなかのものだ。

ステージに設置されたギミックを生かしてボスを倒せ!

 各チャプターの最後には大型のボスが待ち受けている。ボスは体当たりや岩などで少女を攻撃してくるため、上手く光の杖で誘導し、攻撃をかわしてもらおう。ボス攻略のカギはステージに設置されたギミック。ギミックの動きを理解し、反撃のタイミングを見計らってボスを撃破しよう。このボス戦がなかなかよくできており、ド派手さはないものの、シンプルかつ堅実な面白さがある。ゴリ押しはできないため、頭を使ってうまいこと倒していこう。

 「Light Tracer」は、プレイヤーがお姫さまがいる世界に介入している感覚や、様々な視点操作を活かして攻略するなど、VRならではの体験が詰まっている。キャラクターやビジュアルもかわいく、ゾンビものや近未来的なFPS、カートゥーン系の絵柄が多いVRゲームの中ではちょっとした癒しとなるだろう。本作にはステージ中に落ちているコインを集めることで、お姫さまのコスチュームを変更できるなどのやりこみ要素も含まれているため、繰り返しプレイも十分できる。一方、欠点としてはチャプター数がそれほど多くないことや、イマイチ爽快感や派手さに欠けることが挙げられる。ボス戦は確かに楽しいのだが、少し地味な感じは否めない。盛り上がりたいときやテンションを上げたい、といったプレイではなく、少しずつ進めて世界観を味わうようにするとよりいっそう楽しめるかもしれない。本作にはVRゲームで大々的にフィーチャーされるド派手さこそないものの、ゆっくりじっくり楽しめる、かわいらしい一作に仕上がっている。ハイスピードなVRゲームに少し疲れた人や、ちょっとした箱庭のような雰囲気を楽しみたい人にオススメだ。

■関連サイト

カテゴリートップへ

この特集の記事
HTC VIVE Facebookページ