最新端末を丸裸! スマートフォン定点観測 第209回
3キャリアの主力販売モデル「Xperia XZ2」「Galaxy S9」「Mate 10 Pro」を比較
2018年07月17日 12時00分更新
夏モデルのハイスペックモデルのなかでも、販売面で各キャリアの主力となりそうな機種、Xperia XZ2、Galaxy S9、HUAWEI Mate 10 Proの3台を4回に渡って比較する。今回はまずスペック、料金、外観から。
メインストリームの機種も、縦長+5.7型以上に
各社の夏スマホが続々発売されているが、今回は人気どころとなりそうな機種を取り上げる。いずれもハイエンド級の性能を誇る、ドコモ「Xperia XZ2 SO-03K」、au「Galaxy S9 SCV38」、ソフトバンク「HUAWEI Mate 10 Pro」の3機種だ。まずは各機種の簡単な紹介から。
●ドコモ「Xperia XZ2 SO-03K」
前機種のXperia XZ1からはデザインを一新。18:9の縦長ディスプレーになり大画面でもスリムなのが特長。世界初の4K HDR動画の撮影を実現。秒960コマのスローモーション撮影もさらに進化した。ソニー独自のサウンド解析技術で、ゲームプレイ中などサウンドに合わせて端末が振動するという、バイブレーションシステムも興味深い。Xperia XZ1自体はドコモ/au/ソフトバンクの3キャリアから発売される。
●au「Galaxy S9 SCV38」
独自のアバターやAR絵文字を作成できるほか、瞬時にピントが合うカメラが特長で、シーンに応じたF値の自動調整が独自機能。Xperia XZ2と同じく秒960コマのスローモーション撮影が可能で、約0.2秒の動画を約6秒かけて再生することもできる。AKGやドルビーの技術による音楽再生も魅力。上位モデルのGalaxy S9+と比べると、カメラがシングルになっているなどの差はあるが、18.5:9の5.8型有機ELで横幅約69mmという、コンパクトさも実は魅力。Galaxy S9+も含めて、ドコモとauからの発売。
●ソフトバンク「HUAWEI Mate 10 Pro」
昨年末にSIMフリースマホとして発売されたファーウェイ製端末が、ソフトバンク夏モデルで登場。AIの処理に特化したプロセッサを搭載している点をアピールし、そのAI性能により、端末のレスポンスを向上するほか、カメラでは、被写体を自動認識し、最適な設定で撮影してくれるという機能も搭載している。18:9の6型ディスプレーは有機ELパネルを採用し、70000:1の高コントラストを実現するという。
そのほか、主なスペックは以下のとおりだ。
ドコモ「Xperia XZ2 SO-03K」 |
au「Galaxy S9 SCV38」 |
ソフトバンク 「HUAWEI Mate 10 Pro」 |
|
---|---|---|---|
メーカー | ソニーモバイル | サムスン電子 | ファーウェイ |
本体サイズ |
約72×153 ×11.1mm |
約69×148 ×8.5mm |
約75×154 ×7.9mm |
重量 | 約198g | 約161g | 約178g |
画面サイズ | 5.7型 | 5.8型 | 6型 |
画面解像度 | 1080×2160ドット | 1440×2640ドット | 1080×2160ドット |
OS | Android 8.0 | Android 8.0 | Android 8.0 |
CPU |
2.8GHz+1.8GHz (8コア) |
2.8GHz+1.7GHz (8コア) |
2.36GHz+1.8GHz (8コア) |
ROM/RAM | 64GB/4GB | 64GB/4GB | 128GB/6GB |
メモリーカード |
microSDXC (400GB) |
microSDXC (400GB) |
× |
国内4G対応バンド |
1/3/19 /21/28/42 |
1/3/18/26 /28/41/42 |
1/3/8/18 /19/26/28/41 |
キャリアアグリゲーション | ○ | ○ | ○ |
VoLTE | ○ | ○ | ○ |
連続通話時間 | 1300分(LTE) | 1710分(LTE) | 950分(LTE) |
無線LAN |
IEEE802.11ac (2.4/5GHz対応) |
IEEE802.11ac (2.4/5GHz対応) |
IEEE802.11ac (2.4/5GHz対応) |
カメラ画素数 | 1920万画素 | 1220万画素 | 1200万+2000万 |
インカメラ | 500万画素 | 800万画素 | 800万画素 |
防水/防塵 | IPX58/IP6X | IPX58/IP6X | IPX57/IP6X |
ワンセグ | 11時間50分 | 13時間30分 | × |
フルセグ | 10時間10分 | 11時間 | × |
おサイフケータイ | ○ | ○ | × |
NFC | ○ | ○ | ○ |
Bluetooth | 5.0 | 5.0 | 4.2 |
MHL(HDMI) | × | × | × |
キャスト | ○ | ○ | × |
SIM形状 | nanoSIM | nanoSIM | nanoSIM |
バッテリー容量 | 3060mAh | 3000mAh | 4000mAh |
Qi | ○ | ○ | × |
生体認証 | 指紋 | 指紋、顔、虹彩 | 指紋、顔 |
USB端子 | Type-C | Type-C | Type-C |
カラバリ | Deep Green、Liquid Black、Liquid Silver、Ash Pink | ライラック パープル、チタニウム グレー、ミッドナイト ブラック | ミッドナイトブルー、チタニウムグレー |
3機種とも縦長画面を採用し、ディスプレーサイズは大きくなりつつもサイズは抑えられている。特にGalaxy S9は幅69mmで161gと3機種のなかでもひときわコンパクトかつ軽量だ。また画面解像度も高い。
OSはいずれもAndroid 8.0。CPUもクロック数は若干違うがオクタコア。ただしXperiaとGalaxyは今夏モデルのハイエンド機らしく、現状最速クラスのSnapdragon 845なのに対し、HUAWEI Mate 10 Proはファーウェイ独自の「HUAWEI Kirin 970」を採用している。ストレージを見るとHUAWEI Mate 10 Proが128GBと大きいが、microSDの追加には非対応。
国内4Gの対応周波数帯では、元々はSIMフリー機のHUAWEI Mate 10 Proが幅広い。カメラについては画素数だけを見ると驚きはないが、必ずしも注力ポイントはそこではないだろう。なお、3機種とも防水・防塵仕様となっている。ただし、HUAWEI Mate 10 Proはおサイフケータイやワンセグには対応しない。
3機種ともハイエンド機らしいスペックだが、HUAWEI Mate 10 Proは国内向け機能は弱い。Xperia XZ2とGalaxy S9はほぼ同等だが、後者のコンパクトさ、軽さに魅力を感じる人は多いだろう。
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