「いや、いいんですけど、値段ですよねぇ……」
PC/IT業界に長いジャーナリストはそう残念がった。日本マイクロソフトが11日に開催した、同社の2in1パソコンSurfaceシリーズ新製品「Surface Go」発表会でのことだ。Surface Goは重さ522g、薄さ8.3mmというシリーズ最薄最軽量にあたる10型のコンパクトモデル。日本では8月28日に発売する。
小さなパソコンは日本人好みだ。
同社でも日本はSurface Goにとってとくに重要な市場という位置づけで、発表会を開催したのも日本だけだった。同社代表取締役の平野拓也社長は製品の出来に自信を見せ、「昨年は正直かなり右肩上がりにきた」というSurfaceの販売において「去年の1.5倍にあたる50%増しの売上をめざす」と息巻いていた。
ただし発表されたSurface Goの市場想定価格は一般向けが6万4800円からだった(教育向けは4万7800円から、企業向けは5万2800円から)。米マイクロソフトは前日、北米などでの一般向け市場想定価格を399ドル(約4万4300円)からと発表していたため「なぜ日本だけ高いの?」と疑問がられた。
同社は値つけの根拠の1つに、日本だけ「Office Home & Business 2016」をプリインストールしていることをあげた。Surface Goのキャッチコピーは「Surfaceの特長はそのままにより薄く軽く」。小さなSurfaceでも、日本人が買ってすぐExcelやPowerPointを使えるようにしたという配慮のようだ。