垂直同期をオフにすると
ティアリングが発生する
スタッタリングの対策としては、GPU側はリフレッシュのタイミングに合わせずに、どんどん描画を進めるという方式がある。VSYNC(垂直同期) Offという方式だ。するとどうなるか? というのが下図である。
この場合は先の例と同じように1フレームずれる形で表示されるのだが、微妙なのが赤い○で囲った部分だ。Frame #2の描画に時間がかかった関係で、Frame #3の描画処理も少しだけ規定の時間をはみだすことになる。
この結果、モニターは5フレーム目の描画にあたり、当初はBuffer #1を利用してFrame #3の画面の描画を開始することになる。ところがその描画を終わらせる前にGPU側でFrame #4の描画が終わったらどうなるかというと、描画用のバッファは途中でBuffer #2に切り替わることになる。
すると、画面の上の方はFrame #3の描画だが、中央から下はFrame #4の画面になる、という2フレーム分の混在が発生することになる。これがティアリングである。
ちなみにティアリングは、この例では2画面が混在という例を示したが、極端にGPUの描画性能が高く、一方画面のリフレッシュレートが低い場合、3画面以上が同時に混在することもありえる。表示の同期が取れている、という観点では問題はないのだが、画面そのものは大変に楽しいことになってしまう。
このあたり、文章で説明されてもわからないという人は多いかと思う。G-SYNCならNVIDIAが「NVIDIA G-SYNC: How It Works」という動画をYoutubeに公開しており、そのデモの中でスタッタリングやティアリングの有無による映像の違いを示している。
FreeSyncはAMDではなく恐縮だが、Sapphire TechnologyがAMDの作成したソフトを使って、わかりやすいデモ動画を上げている。おそらく見やすいのはSapphire Technologyの方だろう。

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