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音楽制作スタジオの意見も取り入れたチューニング

Olasonicの新スピーカーは、とても3万円とは思えないいい音

2018年05月17日 14時00分更新

文● 小林 久 編集●ASCII

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 インターアクションは5月17日、「Olasonic」(オラソニック)ブランドの新製品発表会を開催した。Bluetoothスピーカーの「IA-BT7」を6月8日に発売する。色はウォルナットとシルクホワイトの2色。価格はオープンプライスで、店頭での販売価格は3万円程度になる見込み。

IA-BT7のウォルナット仕上げ

 インターアクションは昨年10月に、東和電子からオラソニック事業を継承した企業。1992年の創業で、CCDやCMOS向けの光学精密機器を手掛けてきた。「ひとことで言えば光の会社」(木地伸雄代表取締役副社長)。ソニーやサムスン電子が主要取引先で、検査装置の海外シェアは海外で70%以上、国内で80%だという。車載機器などIoT関連に強い企業でもある。昨年東証1部に上場した。

 IA-BT7を皮切りに、Bluetoothを活用し、AIやディスプレーデバイス(スマホ)と連携できる高音質で付加価値のある製品を市場投入する。「高音質な仮想現実の創出」に挑戦する。

木地伸雄氏

小野裕二氏

 Olasonicは2010年の卵型スピーカー「TW-S7」以来、小型で高音質の製品開発に取り組んできた。2013年の「NANO-COMPO」シリーズなど特徴的な製品を数多く市場投入しており、他メーカーにない個性的な製品が多くあるのが特徴だ。

 IA-BT7はスマホ連携を主眼に置いた製品となる。音楽/動画配信、ラジオ放送やインターネットテレビ放送など様々なコンテンツを「スピーカーのいい音で楽しめるようにしたい」という想いで開発した。オラソニック事業部の小野裕二事業部長は「スマホオーディオの伴侶として最適な製品」とする。

Echo dotと連携したデモも実施された

 実売3万円程度の製品だが、音質は非常に優れている。小型の製品とは思えない重低音と、クリアーなボーカルが印象的だ。小編成のクラシック再生でも低弦のゴリっとした質感などが楽しめ、音に臨場感があった。

 筐体にはリアルウッドを採用している。開発には株式会社SOZOデザインの技術協力を受けている。プラスチックやアルミなどではない、あえて加工に手がかかる木材を利用したのは、やわらかで広がり感のある音が得られるためだ。シルクホワイトの筐体はピアノフィニッシュ4層塗り。ウォルナットは木目を生かしたオイル塗装を施している。本体サイズは幅275×65×144㎜で、重量は2200gだ。

 2.1ch構成となっており、直径110㎜のサブウーファーに加え、パッシブラジエーターも設け、豊かな低音を実現している。57㎜のフルレンジスピーカーは40kHzまでの再生が可能だ。

 こだわりはBluetoothモジュールで、クアルコムの「CSR8675」を使い、自社開発で高音質にこだわったモジュールを設計した。NFCを使ったペアリングも可能だ。コーデックはLDACとaptX HDに両対応。ハイレゾ相当の伝送を実現した。Bluetoothの入力信号は、受信した後、96kHzのデータにアプコンして処理される。なお、3.5㎜のアナログ入力は「AI/AUDIO IN」と表記されている。スマートスピーカーからなどから入力した音を96kHz/24bitにA/D変換して再生する。

 アンプ部はTIの「TAS5782」を2個使用したバイアンプ仕様。フルレンジのステレオスピーカー部とサブウーファー部をそれぞれを独立したアンプで駆動する。クロスオーバーは200Hzに設定しており、信号の切り分けには内蔵のデジタルのチャンネルデバイダーを使用している。さらにDSPを使って細かな音質チューニング、フィルター処理ができる特徴を生かし、開発時の音質調整もパソコンのGUI画面から細かく設定したという。

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