「創作活動の現場に身を置いて作った製品」
発表会には同社グローバルプロダクトマネジメント シニア・バイスプレジデントを務める、ハートムート・ヴォーレイン氏が登壇。液晶タブレットをはじめとした新製品は、クリエイターに質問したり、作業を見学したりしながら作り上げたとする。ヴォーレイン氏によると、クリエイターのデジタルアトリエはケーブルやアクセサリーが散乱しており、Wacom Cintiq Pro Engineはそうしたクリエイターのデスクトップを整理するために開発したという。
また、5月に発売予定のCintiq Proシリーズ専用スタンド「Wacom Ergo Stand」も披露(価格は未定)。「様々な高さや角度で使えること、安定してぐらつかないこと」という要素を挙げつつ、クリエイターの作業環境見学によって盛り込んだ回転機能を強調。マンガ家をはじめとした創作活動で、画面を回転させて使う用途に応えたという。
「今回ご披露しましたものはいずれも“創作活動の現場に身を置いて作った製品”です。イラストレーター、デザイナー、3Dデザイナー、スカルプター(モデラー)、指導者など。一口にクリエイターと言っても、その作業内容は様々。現代のクリエイターはどのような作業をするのか、さらに、未来はどんな作業環境が考えられるか。こうしたクリエイターの創作活動を観察し、観察し、観察し、さらに観察して、我々の製品がどう使われているかを学びました」(ヴォーレイン氏)
また、ヴォーレイン氏はクリエイターの創作環境の変化も指摘。広い作業環境を求めて液晶タブレットの画面サイズは年々大型化しており、今回の大型画面モデルはクリエイターの要求に応えたものとした。
「私が入社した9年前、プロ向け液晶タブレットの画面サイズは22インチくらいでした。ですがクリエイターの作業環境は年々変わっており、世界を見渡すとかなり大きなディスプレーを導入されている例もあります。今回はCintiqシリーズ最大となる32型をご紹介しましたが、今のところはおそらくこれくらいが(ユーザーに求められる)最大サイズだと、私たちは考えています。ただし、あくまで“現時点では”です」(ヴォーレイン氏)
スクウェア・エニックスのクリエイターによるCintiq Proのアーティストレビュー