今が旬のGeForce GTX 1070 Tiボード
2017年後半、NVIDIAからPascal世代の凖ハイエンドGPU「GeForce GTX 1070 Ti」が発表され、搭載グラフィックスボードが市場に続々と登場している。このGeForce GTX 1070 Tiは、従来GeForce GTX 1070の上位にあたるモデルで、GeForce GTX 1080との中間に位置するGPUだ。AMDの「Radeon RX Vega 56」に対抗する狙いがあると思われるが、スペック的にはGTX 1070よりもGTX 1080に近いため、お得感が高くなっている。
さて、GeForce GTX 1070 Ti搭載カードのGPUの周波数はどれも横並びで、メーカーが独自にGPUの動作クロックを引き上げた「OCモデル」は存在しない。OCしてしまうと性能面でGeForce GTX 1080を脅かしてしまうためとも言われているが、AMD対抗という事情もあり、定格の状態で競争力のあるパフォーマンスを持っていることが理由の1つではあるだろう。
「OCモデルがないなら手動OCで」と考えるユーザーもいれば、「保証外になる手動OCはちょっと……安定して動けば十分なのでコスパの良いものを」と考えるユーザーもいるはず。Manliから登場した「M-NGTX1070TI/5RGHDPPP-F378G」は、後者の選択肢としておすすめのモデルだ。リーズナブルなGeForce GTX 1070 Tiボードだが、3連ファンのオリジナルクーラー搭載の堅実設計、国内代理店2年保証などがセールスポイント。この記事ではその内容を、じっくりみていこう。
『M-NGTX1070TI/5RGHDPPP-F378G』の主なスペック | |
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搭載GPU | GeForce GTX 1070 Ti |
CUDAコア | 2432基 |
GPUベースクロック | 1607MHz |
GPUブーストクロック | 1683MHz |
メモリー | GDDR5 |
メモリー転送レート | 8Gbps |
メモリーバス幅 | 256bit |
メモリー帯域 | 256GB/s |
インターフェース | DisplayPort 1.4×3、HDMI 2.0b、DVI(デュアルリンク) |
最大デジタル解像度 | 7680×4320@60Hz |
カードサイズ | 307×126×42mm |
高さ | 2スロット |
補助電源コネクター | 8ピン×1 |
消費電力 | 180W |
最大GPU温度 | 94℃ |
香港の気鋭ブランド「Manli」
Manli(Manli Technology Group.Ltd)は、香港に拠点を置くPCパーツメーカーだ。日本ではまだあまりなじみがないかもしれないが、設立は1996年と20年以上の歴史があり、グラフィックスボード、ミニPC、3Dプリンターなどの周辺機器事業で堅実に実績を挙げている。
日本で販売されているManliの製品といえば、コストパフォーマンス重視で堅実志向なイメージが強いだろう。単に安いだけではなく、安かろう悪かろうでは決してない「安くて高品質」がウリだ。ホワイトボックスPCでも採用例をよく見かけるように、業界内での評価は上々。日本で代理店契約を結んでいるマスタードシードの2年保証が付くのも、安心感をさらに高めているといえるだろう。