このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第535回

猫撮影も上から目線と下から目線では雰囲気が変わる

2017年11月20日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

目線をもらうことで猫との出会った感がアップ!

人間の目線で撮ると、人と猫の関係がそこに表われるのである。くつろいでるとこを邪魔しちゃってすまんかった(2017年8月 オリンパス OM-D E-M1 MarkII)

人間の目線で撮ると、人と猫の関係がそこに表われるのである。くつろいでるとこを邪魔しちゃってすまんかった(2017年8月 オリンパス OM-D E-M1 MarkII)

 これなんかなんてことない写真だけど、上から撮ったことで「お。見つかったけど、慌てなくていいかな」って顔になってる。人と猫が不意に出会った感が出るわけだ。

 こちらのミケ系猫との出会いは「なんか、くれるの? 遊んでくれるの? もうちょっと近寄っていい?」って顔で近づいてきた感がいい。

左奥に見える石の上でくつろいでたミケ系猫。カメラを噛めたらとことこと近づいてきたのでそのまま見つめ合い写真(2017年8月 富士フイルム X-T2)

左奥に見える石の上でくつろいでたミケ系猫。カメラを噛めたらとことこと近づいてきたのでそのまま見つめ合い写真(2017年8月 富士フイルム X-T2)

 ちなみに、こちらは座ってるのでたいして上から撮ってるわけじゃないのだが、その分、猫と遊ぼうとしゃがんだ目の高さだ。

ベンチの影で熟睡中をこっそり。このくらい近寄っても起きないのであった(2017年7月 ソニー α9)

ベンチの影で熟睡中をこっそり。このくらい近寄っても起きないのであった(2017年7月 ソニー α9)

 ひとつだけ、人間目線でなおかつ目が合ってなくてもOKなシーンは睡眠。寝てるときは目線が来てなくてもOK、というか寝てるんだから当たり前なんだけど、寝てる姿をそっと上から撮ると見守ってる感が出るのでそれはそれでほんのりしてよいのである。

夏に撮った写真なので、暑さを避けて日陰に隠れて昼寝してるという感じがもろに出てる。にゃつバテ写真ですな(2017年8月 オリンパス OM-D E-M1 MarkII)

夏に撮った写真なので、暑さを避けて日陰に隠れて昼寝してるという感じがもろに出てる。にゃつバテ写真ですな(2017年8月 オリンパス OM-D E-M1 MarkII)

 こちらは階段ごしに撮ってそっと見守ってる感を強めに出してみた。

 猫目線で撮ると、猫と猫の邂逅的な感じになったり、猫の普段の姿を猫にまじって捉える感じになったり、あるいは猫が見てる視界を写真で体験するという面白さがある。人間目線ではない面白さだ。

 逆に人間目線だと、人と猫の関わり合いが生じる。それはそれで楽しいのである。

■Amazon.co.jpで購入


筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン