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ゲーミングキーボードの新しい選択肢となるか?

Cherry MX対応で玄人好みなHyperXのキーボードレビュー

2017年09月26日 11時00分更新

文● 加藤 勝明 編集●ジサトラ ハッチ

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据え置き派なら「HyperX Alloy Elite」

 テンキーも使う、さらに持ち運ばない分しっかりしたキーボードが好きという人にピッタリなのが最上位モデル「HyperX Alloy Elite」だ。予想実売価格は1万5000円前後。

テンキー付きの最上位モデル「HyperX Alloy Elite」の配列。こちらも「HyperX Alloy FPS」を奥行き方向にちょっと拡張したデザイン。ファンクションキー部すぐ上の溝のような部分は赤く光らせることができる

 最大の特徴はパームレストが付属するため、装着時は手首の負担がほとんどないこと。手首を机に預けるスタイルなら、こちらのパームレスト付きがオススメだ。こちらもキースイッチはCherry MX 赤/茶/青軸の3種類、キー配列は英語(ANSI)配列のみとなっている。

パームレストを装着した状態。左手首がのる部分は単なるプラスチックの凹凸ではなく、ソフトな手触りになるよう表面加工が施されているなど、結構芸が細かい

 その他の違いとしては、ファンクションキー部の上に設けたスペースにLEDの発光パターンやWinキー無効化といった機能を独立したボタンやメディアコントロール機能を配置していること。

 「HyperX Alloy FPS Pro」だとFnキーとのコンビネーション操作が必要だが、こちらは指一本で実施できるのだ。特に便利なのが右端のボリュームコントロール。筒型のホイールを回して音量調整できるというのはロジクール「G910」など、他社製品でも採用例はあるが、動画鑑賞時などにサッと音量を調整したい時にはとても便利な装備といえる。

左上にはWinキー無効化やバックライト輝度や発光モード変更といったボタンが配置されている

右上にはメディアコントロールとボリューム調整用のホイールを備える

最上段のボタンやボリュームがあるぶん、奥行きはHyperX Alloy FPS Proより深い

「HyperX Alloy Elite」には「合金(Alloy)っぽい」質感の交換用キーキャップが8個付属する。WASDおよび1234キーを手触りで判別できるようになる

 もうひとつElite独自の機能として、背面にUSB 2.0のパススルーポートが配置されている点が挙げられる。つまりここにマウスやスマホを差しても、ちゃんと機能するのだ。ケーブルも二股になっているので、キーボードの帯域などに影響を与えないような工夫と言えるだろう。

 ただその代償としてケーブルは極太で、かつキーボード直出しになっている。普段からキーボードのケーブルをわずらわしく感じている人には、「HyperX Alloy FPS Pro」と、どちらが良いか悩ましいところだ。

「HyperX Alloy Elite」はケーブルが直出し。ケーブル超はたっぷり170cm以上はある

二股になっているは、コネクター内部の仕切りが白い方がキーボード側、黒い方がUSB2.0のパススルーポート用だ

背面のUSB 2.0パススルーポート。マウスやヘッドセットなどを接続して配線をスッキリまとめるのに役立つ

どちらも打鍵感は気持ちいい。ただ価格設定が問題か

 今回は性格の異なる2種類のキーボードを触ってみたが、打鍵感については両者とも快適そのもの。打鍵時の荷重をしっかりスチール板が受け止めてくれるのでキーがたわむ感触もなく、スッと底まで辿り着ける。キーさばきが軽やかになったぶんゲームの中の動きも上手くなった気がするが、それはプレイヤー次第といったところだ。

打鍵感については両者とも快適そのもの。打鍵時の荷重をしっかりスチール板が受け止めてくれるのでキーがたわむ感触もなく、スッと底まで辿り着ける

 いずれの製品についても、文句のない出来ではあるが、配列がJISではないため「@」や「:」などの記号がキーの刻印通りに出ない点は慣れが必要になるだろう。常用するならレジストリーを書き換えてUS101配列にした方がキー刻印と一致しやすくなるはずだ。

 価格はいずれも1万円以上とやや割高だが、つくりの良さを考えれば及第点。価格がこなれ割安感が出てくれば、つくりの良さもより際立つようになるだろう。

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