基礎知識から選び方まで! iPhoneで使うBluetoothオーディオ 第1回
iPhoneで音楽を聞くなら絶対Bluetoothヘッドフォン! その理由を解説!
2017年08月29日 12時00分更新
iPhoneなどのスマートフォンでも、周辺機器のワイヤレス化はもはや当たり前。一番身近なところでは、通話や音楽再生に使うヘッドセットやイヤフォン/ヘッドフォンのワイヤレス化だろう。
こうした周辺機器のワイヤレス化のための規格が「Bluetooth」。今やスマホやPCなら対応しているのが当たり前の規格だ。
そんなBluetoothヘッドフォンだが今、かなり売れている。
GfKジャパンの調査によると、2016年第4四半期のBluetoothヘッドフォン/ヘッドセットの販売数量は前年比32%増、今年の第1四半期の販売数量は27%増となった。
なぜ今Bluetoothがブレイクしているいるのか、改めて振り返ってみる。
登場から10年はパッとしなかった規格
Bluetoothのサクセスストーリー
Bluetoothは1998年にその名称が発表され、1999年にBluetooth Ver.1.0の仕様が定められた。
日本で普及がはじまったのは2000年代初期で、その頃からBluetoothヘッドフォンやイヤフォンは登場していた。
だが、その当時はまったく人気がなかった。その理由はさまざまだが、オーディオユーザー的な観点から言えば「音が悪かったから」。
Buetoothは仕様上、「SBC」という音声圧縮方式で伝送するので、圧縮による音質劣化がかなり目立っていたのだ。
当時も今も主流であるヘッドフォン端子と有線で接続すれば、音声圧縮などはしない。ワイヤレスが便利とはいえ、わざわざ音質の悪い高価なヘッドフォンを選ぶ人はあまりいなかった。
その後、Bluetooth機器が流行しそうな兆しは何度かあったが、結局はあまりブレイクしないまま月日が流れた。
しかし、2010年頃からスマートフォンが普及しはじめ、そのほとんどにBluetoothが搭載されたことで、ワイヤレスヘッドセットやワイヤレスヘッドフォンが脚光を浴びはじめる。
そして、2012年登場の「iPhone 5」でアップルは、それまでのPCなどとの接続用端子であった「Dockコネクター」を廃止し、新たにLightning端子を採用した。
これにより、デジタル接続で高音質な音楽再生ができることで人気だったiPhone用Dockを備えたコンパクトなオーディオ機器がほぼ絶滅することになった。
iPhone 5と接続するための機器としては、Lightning端子を採用したモデルもあったがその数はごくわずか。利便性優先のものと思われていたBluetooth接続のオーディオ機器が一気に主流の座に立ったのである。
というのも、そのときAndroidスマホも普及しており、Dockコネクターにしろ、Lightningにしろ、iPhone専用となる接続端子はAndroidスマホとは併用しにくくなっていた。
しかも、アップル自身が端子を更新してしまえば、その機器は無用の長物になる。その点、Bluetoothは汎用の規格でiPhoneもAndroidも対応していたので、Bluetooth対応ならば端末の種類を気にせず使える。こうした汎用性の高さで注目を集めたのだ。
決定的になったのは、アップルが現行モデルの「iPhone 7」でヘッドフォン出力を廃止してしまったこと。これによりBluetoothヘッドフォンやイヤフォンへの注目度がかなり高まった。Lightning端子で接続できるイヤフォンなども登場しているが、数としてはごくわずかだ。
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