SDS製品群も第14世代PowerEdgeサーバーで大幅強化へ、「Dell EMC World 2017」レポート
Dell EMCがストレージを全面刷新、オールフラッシュIsilonなど発表
2017年05月11日 10時00分更新
5月8日~11日(現地時間)、米Dell Technologiesのプライベートイベント「Dell EMC World 2017」が米国ラスベガスで開催された。今回のテーマは「Realize(リアライズ)」。データセンターインフラ製品群を提供するDell EMCを中心に、クライアントPCソリューションのDell Inc、またVMwareなど、Dell Technologiesグループ各社からの発表が相次いだ。
1日目の基調講演では、Dell EMCプレジデントのデイビッド・ゴールデン(David Goulden)氏から、企業データセンターの「モダナイズ(最新鋭化)」に向けた新モデルや製品アップデートが発表された。本稿ではまず、全面的な刷新となったストレージ製品群を中心に紹介する。
ハード/ソフトを刷新した第2世代XtremIO、VMAXオールフラッシュ最新版
Dell EMCでは、ハイエンドの「VMAX」や「XtremIO」、ミッドレンジの「Unity」や「SCシリーズ」、非構造化データ(ファイル/オブジェクト)向けの「Isilon」や「ScaleIO」までのストレージ製品をラインアップしているが、今回の発表ではそれらすべてに新モデルの投入が発表され、まさに「全面刷新」となっている。
エンタープライズ向けストレージVMAXでは、オールフラッシュ構成モデル「Dell EMC VMAX 950F」が発表された。VMAX 950Fは、前世代モデル(VMAX 850F)比でIOPSが68%の向上(670万IOPS)、レスポンスタイムも30%短縮(OLTPで350マイクロ秒)、同パフォーマンスでのフットプリントが25%削減される。Dell EMC発表によると、競合ストレージ比で「実測値4倍のパフォーマンス」を実現しているという。
またオールフラッシュアレイのXtremIOでは、ハードウェア/ソフトウェアが刷新された第2世代の「Dell EMC XtremIO X2」が発表された。4Uサイズの「X-Brick」は、1ノードあたり物理容量が最大138TBで、前世代比で3倍の容量キャパシティとなる。加えて、重複排除/圧縮処理によるデータ削減率が前世代比で25%改善されたため、1ラック(X-Brick×8ノード)あたりの実効容量はおよそ5.5PBとなり、ラックあたりの実効容量密度は前世代比の4倍に拡大した。またレスポンスタイムは前世代比で最大80%改善されている。
一般提供開始時期(いずれも米国、以下同様)は、VMAX 950Fが今年6月、XtremIO X2が今夏と発表されている。