このページの本文へ

キヤノンのお買い得デジタル一眼を使い倒すテクニック 第2回

Wレンズで5万円台のキヤノン激安ミラーレス「EOS M10」を使いこなす!

2017年04月18日 12時00分更新

文● 周防克哉

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

背景をぼかすための撮影方法も!

キットレンズの「EF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STM」で撮影

キットレンズの「EF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STM」で撮影

望遠側の開放F値はF6.3だが十分にぼけているだろう

望遠側の開放F値はF6.3だが十分にぼけているだろう

 ボケ味を大きくするための基本的な方法はほかにもある。まずは絞りをできるだけ開けること。絞りの数値はF値で表されるが、数値が小さいほどよりボケやすくなる。F2.8のほうがF11よりもボケる。上の写真では200mm側で絞りは開放にしてる。

 そして撮影距離を近くすること。被写体との距離が近ければ近いほど被写界深度が浅くなるのでボケやすい。上の写真で使用したレンズの最短撮影距離は約1m。望遠レンズで近づいて撮るのが一番背景をぼかしやすい。

 なお、望遠レンズは画角が狭いのでちょっと動くと映り込む背景が大きく変わる。空が背景になっている場所から1歩動くだけで背景を黒くできたが、背景が黒いほうがサクラの花がくっきり見える。このように左右前後に動いて背景を探すのが重要だ。

 さらに、レンズの焦点距離をできるだけ長くすること。広角レンズよりも望遠レンズのほうがボケやすい。

 これらをできる限り組み合わせることでピントの合っている部分の前後のボケを大きくできる。すべてが揃ってなくても、どれか1つでも条件を満たしていればボケやすい傾向になる。

アングルを変えて見慣れない視点で撮る

 EOS M10はチルト液晶がついている。これを積極的に利用するのも手だ。

 EOS M10の場合、画面は上側にしか向かないがローアングル撮影で便利になる。普段見慣れない位置からの撮影もなかなかに面白みがある。

普通に撮影した写真

普通に撮影した写真

チルトモニターを駆使して下から撮影した写真

チルトモニターを駆使して下から撮影した写真

 たとえば上の写真。普通の目線では見下ろしがちになる花壇でもローアングルで撮ると背景を写し込んで撮影が可能だ。旅行などで建物を入れたりするといいだろう。

 なお、この写真はEF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STMの広角側で撮影しているが、15mm側は35mm判換算で約24mmに相当する広角レンズだ。近寄って絞り開放のF3.5で撮れば背景をぼかすことも簡単だ。

スマホよりも便利な自撮りリモート撮影

カメラのすべての機能が利用できるわけではないが、露出補正などの簡単な機能は使える。マニュアル時には絞り値やシャッタースピードの変更も可能だ

カメラのすべての機能が利用できるわけではないが、露出補正などの簡単な機能は使える。マニュアル時には絞り値やシャッタースピードの変更も可能だ

撮った後の記録されている画像を閲覧し、選んでスマホへ転送できる。スマホのカメラよりは高画質に撮れるのでSNSにアップするのにいいだろう

撮った後の記録されている画像を閲覧し、選んでスマホへ転送できる。スマホのカメラよりは高画質に撮れるのでSNSにアップするのにいいだろう

 EOS M10は無線LANに対応しており、スマホと連携することでリモート撮影が行なえる。スマホからカメラのライブビューを確認し、シャッターが切れるのだ。

 背面モニターを覗き込むのは困難な場合や、チルトしても見えない距離からの撮影でも便利に使える。

 たとえば自撮りで全身を入れたい場合。カメラを置く位置を決めたら、後はスマホでライブビューを確認しながら自分の位置を調整してリモートでシャッターを切れる。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン