キヤノンから、入門者向けデジタル一眼レフカメラ「EOS Kiss X7」「EOS Kiss X7i」が発表された。どちらも4月下旬発売予定だ。
なお、現在販売中の「EOS Kiss X6i」「EOS Kiss X5」「EOS Kiss X50」は併売となるため、Kissシリーズだけでラインナップは5機種となる。
世界最小のAPS-C 一眼レフ「EOS Kiss X7」
EOS Kiss X7(ボディーのみの予想実売価格は8万円前後)は、APS-Cサイズセンサーを搭載したデジタル一眼レフとしては世界最小・最軽量という、幅116.8×奥行69.4×高さ90.7mm、重量(本体のみ)370gを実現したのが特徴。
撮像素子は新開発の「ハイブリッド CMOS AF II」(APS-C、1800万画素)を搭載。撮像素子に位相差AF用の画素を組み込んでいる点は従来と同じだが、AF可能エリアが大幅に拡大。従来(EOS Kiss X6i)は中央部の縦26%、横38%が対応エリアだったが、新CMOSは縦横ともに80%が対応エリアとなる。
一方で9点ある測距点のうち、クロスタイプは中央の1点のみとなる(EOS Kiss X6iは全点がクロスタイプ)。
画像処理エンジンは「DIGIC 5」で、感度は常用でISO 100~12800まで、拡張でISO 25600まで設定可能だ。連写速度は4コマ/秒となる。
入門機としては初めて「スペシャルシーン」モードを搭載し、動き回る子供がブレずに撮れる「キッズ」、明るく鮮やかな仕上げを行なう「料理」、ロウソクの明かりの雰囲気を残した撮影ができる「キャンドルライト」といった新しい撮影モードを搭載する。このほかに「夜景ポートレート」や「手持ち夜景」「HDR逆行補正」といった従来の上位機種に搭載されていたモードも利用可能だ。
また、シャッター音を低減して撮影する「静音撮影」機能も入門機としては初めて搭載した。
これ以外にアート的な写真仕上げが可能な「クリエイティブオート」を搭載するが、X7では1回の撮影で通常の写真とアート効果を付加した写真を両方保存することが可能。加えて、絞り値を調整することで背景のボケ具合をライブビューで確認できる「ぼかしシミュレーション」を新たに搭載した。
写真に特殊効果を付与する「クリエイティブフィルター」も利用可能で、X7では撮影前にライブビューで適用後の効果を確認できるようになった。クリエイティブフィルターは「水彩風」「ソフトフォーカス」「ジオラマ風」など8種類が利用可能。新たに加わった「ジオラマ風動画」では風景動画をミニチュアライクに撮影でき、定点撮影映像のように5/10/20倍の再生速度が選べる。
このほか、撮影した画像を本体でトリミングする機能も新たに搭載した。