空冷のように安価で済ませつつ
液浸冷却のメリットを出したい
失敗作や研究室にあるPCパーツを見ると、やたらとASRockのマザーボードが目立っていた。というよりASRockマザーしか研究室にはないことに気づいた。
鯉渕「当時、ASRockのQ1900DC-ITXしか条件に合うものがなかったんです。秋葉原にあった在庫の大半を買い占めたかもしれません。」
マザーボードにも条件があり、CPUがオンボードであり、かつACアダプターで動作するものとして、Celeron J1900を搭載するASRock「Q1900DC-ITX」が選ばれている。
CPUがオンボードであれば、ソケット周りのコーティングが簡単である。電源もACアダプターなら取り回しがしやすく電源回路の分離も容易だ。
「Q1900DC-ITX」ならば突起物が少ないうえに低発熱。しかも液浸の際に不要なパーツ(サウンドやLANの端子)をハンダ吸い取り器で取り外すことで、水に触れてショートする危険性を極力抑えられるのだという。
次はオーバークロック実験
3月からは、「Core-i7 6700K」をオーバークロックしたものを沈めて、実証データを得るという。極端に安価で高クロック動作が安定するのであれば、それだけで大きな一歩になる。また、他の液浸冷却との違いを明瞭にできるため、よりわかりやすいデータの提示にもつながるだろう。
鯉渕・藤原「ジップロックは意外と二次冷却用のケースにいいかもしれません。うちではまだ試してませんので、アスキーさんでぜひ! これからもいっしょに液浸冷却を進めていきましょう!!」
そんなわけでASCIIはASCIIで自作PC感覚な液浸冷却を考えつつ、次期実験の取材に行きたいと思う。というか、我らのマザーボードも沈めたい。海に。
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