アンプ内蔵スピーカーなら、単品の音が手軽に手に入る
最後に紹介するのはアクティブタイプのスピーカーだ。
一般的なスピーカーはパッシブタイプと言い、外部のアンプと接続して駆動する。一方アクティブタイプのスピーカーはスピーカーの筐体の中にアンプを内蔵しているので、ソース機器(プレーヤーやUSB DACなど)に直接つないで音を鳴らすことができる。
機器が少ない分、システムの構成がシンプルになり、電源やケーブルの取り回しなども楽になるのが特徴だ。デスクサイドに置くPC用スピーカーやDTM向けのスピーカーでは比較的多いタイプだが、生活空間に主張せずに置けるので、これまでHi-Fiオーディオを手掛けてきたメーカーの製品でも選択肢が増えてきている。
さらにBluetoothや独自の無線規格でワイヤレス接続が可能なものも増えてきた。様々な機器を組み合わせて好みのシステムを作り上げていくのは単品コンポの楽しみだが、アンプを含めて一貫した音作りがなされているため、手軽にいい音が得やすいというのも特徴だろう。
例えばデンマークのブランドDALIの「ZENSOR1AX」は、入門向けスピーカーとして人気のある「ZENSOR1」に、D/Aコンバーターとアンプを内蔵した製品。アナログおよび光デジタル入力端子を備えており、テレビやBlu-ray Discプレーヤーとデジタル接続して高音質な再生を楽しむことができる。入力信号は最大96kHz/24bitのハイレゾ対応となっている。
またBluetoothも装備しており、低遅延・高音質のaptXにも対応。スマホやタブレットからのワイヤレス再生にも対応する。テレビサイドに置いてリビング全体の高音質化を目指しつつ、スマホを中心としたカジュアルな再生にも対応できるわけだ。
こうしたアクティブスピーカーは、Hi-Fiオーディオの入門機としてもなかなか面白い選択肢と言えそうだ。
主なスペック
製品名:ZENSOR1AX
ブランド:DALI
実売価格:7万8000円前後
サイズ:幅162×奥行き240×高さ274mm
重量:4.6g