オンプレの「Notes」から乗り換え、働き方改革を支える情報共有基盤として活用へ
SOMPOシステムズがテラスカイの「mitoco」グループウェア採用
2016年11月18日 07時00分更新
クラウドインテグレーターのテラスカイは11月17日、損保ジャパン日本興亜グループのSOMPOシステムズが、新たな全社情報共有基盤としてテラスカイのクラウド型グループウェア「mitoco(ミトコ)」を採用したことを発表した。今後、グループ各社への展開も検討していくという。
今年5月から提供を開始したmitocoは、Salesforceプラットフォーム上にLightningで構築されたグループウェア。スマートフォンやタブレットなどマルチデバイスに対応しており、掲示板やカレンダー、ToDo、コミュニティ、ファイル管理、ワークフロー管理などの基本機能は初期費用なし、1ユーザー単位の月額料金制で利用できる。
代表取締役社長の佐藤氏が「mitocoはグループウェアではなく“ソーシャルウェア”」と強調するとおり、mitocoでは社内コミュニケーションだけでなく、社外のパートナー企業や取引先顧客とのコミュニケーションも円滑にすることを考えた設計となっている。同じSalesforceプラットフォーム上のチャットアプリ「Chatter」など、Salesforce上の標準/カスタムオブジェクト(アプリ)との連携のほか、他のクラウドサービスとの外部連携も容易であり、順次開発を進めている。
また、モノ(IoTデバイス)とのリアルタイム連携機能を開発していることも特徴で、現在はmitoco上の会議室予約システムとドア/人感センサーを連携させる「会議室利用状況センサーオプション」、ドライブレコーダーを通じて社用車の利用状況や位置情報を確認できる「車両管理オプション」を提供している。
「働き方変革」推進のうえで活用したい“ソーシャルウェア”
SOMPOシステムズでは2017年4月から、全社員(約1500名)を対象としてmitocoの利用を開始する。これまではグループウェアとしてオンプレミス導入の「IBM Notes」をメインに複数の製品/サービスを利用していたが、それらをmitocoに統合し、クラウド化によるオペレーションコスト削減を図る。
SOMPOシステムズの小澤氏は、SOMPOグループでは現在「働き方変革」を推進しており、その中で「風土/制度/ファシリティ/ICT」の4領域における環境改革に取り組んでいることを説明した。今回のmitocoの採用も、ICT環境改革の一環となる。
小澤氏は、グループウェアではなく“ソーシャルウェア”のmitocoを採用したことで、組織中心ではなく「個人中心」の考え方やコミュニケーションを実現し、それがSOMPOグループが目指す「多様な働き方」実現にもつながるのではないかという見解を述べた。「仕事のコミュニケーションだけでなく、たとえば出産や育児などについても、社員どうしでの相談がしやすくなるのでは」(小澤氏)。
また、社員個々人のToDoやスケジュールを可視化することによるマネジメントの効率化や改善、大量に蓄積されたドキュメント類の一元管理とスピーディな検索なども、新しい情報共有基盤で実現していきたいテーマだと語る。
mitocoの採用に決まった大きな要因は、直感的なルック&フィールと、テラスカイに対する信頼の厚さだという。SOMPOグループではSalesforceを大規模に採用しており、Salesforceのインテグレーションを得意とするテラスカイとは「10年来の付き合い」だと小澤氏は説明し、顧客ニーズへの真摯な対応姿勢と優れたエンジニアリングを高く評価していることを説明した。
なおSOMPOシステムズでも、mitocoの会議室利用状況センサーオプションを採用予定だという。小澤氏は「この機能はすごい、と思った」と述べ、会議室不足で悩まされている同社でも活用していきたいと抱負を語った。