レーザー光源/ランプ光源4Kプロジェクターで“世界最小サイズ”実現、適用用途を拡大
キヤノン、可搬サイズの4K高精細プロジェクター2機種を発表
2016年11月08日 13時00分更新
キヤノンは11月8日、4096×2400画素のLCOSパネルを搭載した4Kプロジェクター新製品を発表した。レーザー光源の「4K600STZ」とランプ光源の「4K501ST」の2製品で、いずれも同カテゴリー製品内では世界最小サイズ(同社調べ)。施設固定のプロジェクターとしてだけでなく、デジタルサイネージやプロジェクションマッピング、シミュレーションデザインなど、可搬性を生かしたさまざまな場所での4K映像投射を可能にしている。
両製品とも、4096×2400画素の“リアル4K”LCOSパネルと、4K映像周辺部まで鮮明に投射できる広角ズームレンズを搭載し、画面サイズは最小40型~最大600型(17:10)となる。投射距離は0.9~17.7メートル、100型投射距離は2.2~2.9メートル。ドーム型スクリーンなどの曲面にも光学的にピントを合わせる「周辺フォーカス」機能も搭載。また、キヤノン独自の光学システム「AISYS(エイシス)」採用により、本体サイズを小型化している。
4K600STZは、新開発のレーザー光源システム(青色レーザーダイオード+黄色蛍光体)を搭載し、6000ルーメンの高輝度で投射できる製品。本体体積は約7万立方センチ(W559×D624×H201ミリメートル)、本体重量は約26キログラムと、レーザー光源搭載の4Kプロジェクターにおいて世界最小/最軽量を実現している(5000ルーメンクラスのプロジェクターにおいて、キヤノン調べ)。
レーザー光源の採用により、約2万時間(輝度が50%に低下するまでの目安時間)光源を交換することなく投射でき、メンテナンス負荷を軽減する。また、電源投入から約2秒で投影ができる「高速スタンバイモード」の搭載、本体設置方向(側面を下にした縦置きなど)の制限なし、内蔵Wi-Fi機能によるiOSデバイスからのリモコン設定操作(複数台プロジェクターの設定も可能)、といった特徴がある。価格はオープン(市場想定価格:798万円)で、2017年4月上旬の発売。
また映像の明部と暗部の輝度差を拡大する「HDR(ハイダイナミックレンジ)」機能を搭載しており、映像の“白飛び”を抑え、肉眼で見た場合に近い階調表現が可能となっている。4K/8K映像の放送規格(ITU-R BT.2020)の色域で撮影された映像入力にも対応している。
4K501STは、5000ルーメンの高輝度で投射できる400ワットランプ光源搭載の4Kプロジェクター。本体サイズはW470×D533.5×H175ミリメートルと、同カテゴリー製品においては世界最小サイズとなる(ランプ光源搭載、5000ルーメンクラスの4Kプロジェクターにおいて、キヤノン調べ)。また重量も18キログラムと最軽量クラスであり、天井吊りなど柔軟な設置の可能性を高めている。発売予定日は11月15日で、価格はオープン(市場想定価格:598万円)。