このページの本文へ

コンパクトでも多機能な最新ミラーレス一眼3機種をレビュー 第3回

従来機からAF速度が劇的に向上! キヤノン「EOS M5」をチェック

2016年11月02日 10時00分更新

文● 周防克弥

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

撮像素子の変更でAF速度が大幅向上!

 外観の変化は大きいが、それよりも注目なのが撮像素子に「デュアルピクセルCMOS AF」をMシリーズで初めて採用した点だ。

 像面位相差検出方式のAFはM3でも採用されていたが、M3の「ハイブリッドCMOS AF」は撮像素子面に部分的に撮像素子と置き換えで位相差検出用AFセンサーを配置し、コントラスト検出方式とあわせて利用するものだった。

 一方、M5で採用されている「デュアルピクセルCMOS AF」は撮像素子そのものが位相差検出用AFセンサーを兼ねている。つまり、画素すべてが位相差検出用AFセンサーを兼ねているので、画面のどこででもピント合わせが可能になっている。

 AF範囲も拡大している。M3では縦約80%、横約70%の範囲でのAF測距が可能だったが、M5では縦横ともに約80%の範囲でAFの測距が可能。さらに、高速で精度の高い追従性にも優れたAF動作が行なえ、AF追従で秒間7コマの連写も可能だ。

 従来のEOS MシリーズのAF動作速度は、他社のミラーレス機に比べて速いということはなく、どちらかと言えば遅い部類に入っていたが、M5はかなり改善された。

 実機を触って一番感じたのが、反応速度のよさで動きはじめが速く、ピントの合った位置で静止するまで速度が落ちずピシッと止まる印象だ。

 実際のところ、速度で見るならようやく他社のミラーレス機に並んだくらいではあるが、撮影の快適さはかなりよくなっている。

標準設定ではダイヤルファンクションボタンを押すごとにISO感度とホワイトバランス設定を呼び出せる。項目の呼び出しをしたらサブ電子ダイヤルを回転させて設定値の変更を行なえる

標準設定ではダイヤルファンクションボタンを押すごとにISO感度とホワイトバランス設定を呼び出せる。項目の呼び出しをしたらサブ電子ダイヤルを回転させて設定値の変更を行なえる

ダイヤルやボタンへの割当は好みの機能を割り当て可能、撮影モードごとに機能を変更可能だ

EVF使用時に背面液晶に触ってピント位置を指定する「タッチ&ドラッグAF」の設定画面

EVF使用時に背面液晶に触ってピント位置を指定する「タッチ&ドラッグAF」の設定画面

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン