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最新端末を丸裸! スマートフォン定点観測 第172回

スリムでタフなスマホ3機種、arrows、AQUOS、DIGNOのスタミナは?

2016年10月24日 12時00分更新

文● 小林 誠 編集● ASCII.jp

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設定には便利な機能がたっぷり!
arrows SV

 最後に各機種の独自機能や便利機能をチェック。arrows SVは指紋センサーなど目立つ機能は搭載していないものの、従来シリーズと同じく細かな便利な機能は数多い。

 画面設定では年齢に合わせた「あわせるビュー」、画面に表示されているアイコンやキーボードのデザインも変えられる。画面の向きが変わったときは本体を2度振ることで画面を戻せる「戻ってシェイク」がある。

富士通端末ではおなじみのちょっと便利な機能が多数ある

 サウンド関連では本体をひっくり返すだけで音が止まる「ふせたらサウンドオフ」や、これまた年齢に合わせて聞き取りやすく調整する「あわせるボイス」も普段通話相手に聞き返すことが多い人に便利。

 画面の端から機能やアプリを呼び出せるランチャー機能「スライドイン」、画面を引き下げて上側のアプリや通知も無理なくタップできる「スライドディスプレイ」におなじみ「歩数計」、通信設定ではWi-Fiと3G/LTEの効率的な利用が可能なもろもろの設定を用意。パスワードマネージャーや富士通製UIのNX!ホームなどなど、設定のいじりがいがある。フルに使いこなすのは大変かもしれないが、逆に飽きずに使えそうだ。

独自のランチャー機能や、画面の上半分を下に持ってくる機能も

画面を開けば、いきなり独自の世界
AQUOS U

 AQUOS Uは従来シリーズでもおなじみのシャープ製UIである縦スクロールの「Feel Home」を採用しているのだが、縦スクロールのホームやアプリ画面自体がほぼ見られなくなった今では、かなり独自性を感じる部分(戸惑ったり、新鮮に感じたり)だ。もっとも一般的なUIである「auベーシックホーム」を選択することもできる。

 シャープならではの機能である人工知能エモパーは「リラックスオート」と連携し、ユーザーの生活リズムを覚え、就寝前に目に優しい画質に切り替わるといった機能まで加わった。なお、この目に優しい画質設定「リラックスビュー」は手動でその強さを変更することもできる。画面がかなり黄ばんだ色になるので違いも分かりやすい。さらにエモパーにはダイエット機能も付与されており、エモパーがアドバイスまでしてくれるという。

今度のエモパーはダイエット支援や目に優しい機能も

 ほかにも意外と他機種が真似しない「のぞき見ブロック(ベールビュー)」や、本体をひねってアプリを切り替える「ツイストマジック」、自動画面スクロール機能「スクロールオート」、不具合が起きたときに便利な「セルフチェック」、細かな省エネ設定が可能な「長エネスイッチ」といじりがいのある端末となっている。

手をひねってのアプリ切替や自動スクロールなど、少し変わった便利機能もある

シニア向け機能で独自性を見せる
DIGNO F

 DIGNO Fのアプリ画面を見てまず思うことは、ソフトバンク系アプリの多さだろう。他の2機種もそれなりにキャリア製アプリは入っているが、DIGNO Fは内蔵ストレージも限られているだけにやや疑問を感じた。

ソフトバンクのサービス関連のアプリが多数インストールされている

 一方で設定は簡素になっており、DIGNO Fらしいと感じたのは「エコモード」と「かんたんビギナーホーム」だろう。どちらもわかりやすさ重視だが、特に「かんたんビギナーホーム」は、文字が大きいうえ、文字入力時にガラケー(フィーチャーフォン)と同じデザインのキーボードが表示されるというユニークさ。

 シニア向けという意味もあるのだろう、通話設定には「聞こえ調整」という項目もあり、音を「おだやか」あるいは「くっきり」にすることが可能だ。

購入層に合わせたシンプルなホームUIや相手の声が聞きやすくなる設定などが用意されている


arrows SVとAQUOS Uの一騎打ち
スタミナ? それともスピード重視?

 スタミナテストはarrows SVが確実に勝ち切り、全4回の勝負は前半2勝がAQUOS U、後半2勝がarrows SVという展開。とくに強みを発揮しているのがAQUOS Uはスピード、arrows SVはスタミナ。非常に迷う。ただこの3機種は防水・タフ・スリムで集めたスマホ。それらのスペックではarrows SVがやや有利なので、ここはarrows SVこそ総合優勝にふさわしいと思う。

 AQUOS Uはそのスペックを考えると、arrows SVよりも強いシーンがもっと欲しかった。前半はAQUOS Uで決まりそうな勢いだっただけに惜しい。とはいえ「サクサク使える」という点では1番。普段使いを重視するならAQUOS U、頑丈さを優先するならarrows SVとも言えそうだ。

 残るDIGNO Fはたしかに強い場面ではは強い。だがカメラの画質、スタミナでは他の2機種にやや見劣りする。これらの点が気にならないのなら候補に入ってくるだろう。

 というわけで優勝はarrows SV。次回からは、冬モデルの発売はまだちょっと先ということで、久々SIMフリーのスマホで比較を考えている。お楽しみに。


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