この秋注目のカメラは富士フイルムのミラーレス一眼「X-T2」である。
もちろん被写体は猫である。
猫を撮るときは、猫がいる場所にこっちが合わせて撮るのだから、車の下にいたり屋根の上にいたり地べたに転がってたりあっちに行ったりこっちに来たりするわけで、それに合わせてこっちも動けばいいかというとそうとばかりもいえない。
猫に比べて人間は非常にデカいので、猫に合わせて人間がよっこらしょ、と動くと、それが猫の動きに影響を与えてしまうのだ。撮る側は一度ポジションを決めたら、うかつに動かない方がよいこともある。
そんなとき、でもあと20cm近づきたい、あと10cm低い位置で撮りたい、となったら、背面モニターを見ながら腕を伸ばしたり縮めたりして構図を調節するのだ。
そこで、X-T2のこの新型チルト式モニターの出番である。
上下に稼働するチルト式モニターに、ひとつヒンジが加わって、縦位置でも角度を変えて撮れるようになったのだ。これは画期的。というか、一番欲しかった機能!
楽しそうでしょ。
もちろん、バリアングルモニターと呼ばれる、一度横にモニターを開いて回転させる方式もあるが、あれは「開いて回す」という2アクション必要であるなど、もろもろの理由から、好きじゃないのである。
おかげで縦位置ローアングルで撮りやすくなったのだ。
Xシリーズはモノクロモードもきれい。特にフィルムシミュレーションの「ACROS」は絶品。
ハイキー気味にしてちょこんと座って目を閉じてる猫を狙ってみた。
気持ちよさそうに日陰で寝てる猫がいたら、起こさないようにそっと腕を伸ばして近くからぱしゃり。
縦位置での片手撮りはなかなか便利である。
もちろん横位置でもモニターはチルトする。
モニターを逆方向にチルトさせて屋根の上にいた猫。屋根の上でにゃあにゃあ鳴いていたので、口が開いて舌が見える瞬間を。
X-T2はミラーレスながらAFが超高速でレスポンスがいいので、こういうタイミングも計れるのだ。
猫が動いているときは連写で。連写はメカシャッターで秒8コマ、電子シャッター時は秒14コマまでいける。その上、AF-Cの信頼性も高いので猫が動いてるときでも追えるのだ。
この連載の記事
-
第895回
デジカメ
ニコン「Z50II」はベーシックながら動く猫もしっかり撮れる“ちょうどいい”ミラーレス一眼だ -
第894回
デジカメ
寒くなる折、猫が気持ちよさそうに撫でられてる暖かそうな“ほっこり写真”を集めてみた -
第893回
デジカメ
さすがフラッグシップ! キヤノン「EOS R1」は猫の一番いい瞬間をピシッと撮ってくれた -
第892回
デジカメ
ライカ風の画作りが楽しめる「Xiaomi 14T Pro」 動いてる猫もブレずに撮れて独自のフィルターも効果的! -
第891回
デジカメ
軽くて小さい富士フイルム「X-M5」が登場! いろんな猫をいろんな「フィルムシミュレーション」で撮ってみた -
第890回
デジカメ
プロ向け動画カメラ、パナソニック「LUMIX DC-GH7」の4K動画から一番カワイイ瞬間を切り出した! -
第889回
デジカメ
ズーム操作も快適! 機動力が高い「iPhone 16 Pro」のカメラコントロールで秋の外猫を望遠撮影 -
第888回
デジカメ
予定よりも早く届いた「iPhone 16 Pro」 2倍&5倍望遠や「カメラコントロール」を使って猫撮影 -
第887回
デジカメ
iPhone 16 Pro発売記念! 歴代iPhoneで撮った懐かしい猫写真を発掘【iPhone 7 Plus~15 Pro Max編】 -
第886回
デジカメ
iPhone 16 Pro発売記念! 歴代iPhoneで撮った懐かしい猫写真を発掘【iPhone 3G~6s編】 -
第885回
デジカメ
”猫撮影の基本”第4弾! 室内猫なら1/250~1/500秒、動く猫なら1/1000秒とシャッタースピードをコントロール - この連載の一覧へ