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柳谷智宣の「神アプリの説明書」 第92回

5つの新機能を追加してパワーアップしたiOS版「Dropbox」を徹底解説

2016年10月20日 10時00分更新

文● 柳谷智宣

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ロックスクリーンやiMessageからファイルにアクセスできるようになった

 ロックスクリーンのウィジェットやiMessageの連携アプリにも対応した。どちらも使う前に下準備が必要だ。まず、iMessageの場合はアプリアイコンをタップし、「Store」をタップ。「Dropbox」をオンにしたら、メッセージ作成画面から「Dropbox」にアクセスできるようになる。写真アプリのプレビューから共有メニューを開いてiMessageを選択し・・・・・・という手順が不要になるのはありがたい。

iMessageの「A」アイコン→「Store」アイコンをタップする

「管理」タブの「Dropbox」をオンにして「完了」をタップする

追加された「Dropbox」アイコンをタップする

メッセージに「Dropbox」内のファイルを手軽に添付できる

 ウィジェットから「Dropbox」を利用するなら、ホーム画面を右にスライドして、一番下にスクロールし、「編集」をタップ。「Dropbox」を有効にして、使いやすい位置に移動しよう。これで、ロックスクリーンを右にスライドすると、即アクセスできるようになる。

 「ドキュメントをスキャン」や「写真をアップロード」「ファイルを作成」などのメニューが用意されている。「表示を増やす」をタップすれば、開いたファイルの履歴を表示し、直接開くことも可能だ。

ウィジェットの「編集」をタップする

「Dropbox」をオンにしたら、三本線アイコンで表示したい位置に動かす

ロック画面を右にスライドすると「Dropbox」のウィジェットが表示される

表示項目を増やすことも可能

アプリアイコンをタップせずに、直接必要な操作を行えるのが便利

共有中の更新情報を表示できる!
iPadアプリのみの新機能も

 複数ユーザーでファイルを共有している場合、閲覧中にほかのユーザーが編集する可能性がある。そんな時は閲覧画面に更新された通知が表示されるようになった。バナーに表示されている「更新」ボタンをタップすれば、最新の内容に差し替わるので手間もかからない。

 また、iPadのみの機能となるが、ピクチャインピクチャにも新たに対応した。動画を再生しつつ、Dropbox内のファイルを閲覧したり、編集したりできる。筆者としては、特に活用シーンが思い浮かばない。作業用のBGVを流したりする感じだろうか。

共有中のファイルに変更があった場合、通知が表示される

iPadのみの機能だが、動画のピクチャインピクチャ再生ができるようになった(左上)。また、近日中に画面の分割表示にも対応する予定だ(右下)

第三者によるDropboxへのアクセスを防ぐなら2段階認証をオンに

 2016年8月末に、Dropboxはユーザーのアカウント情報が漏洩したとを発表した。漏洩は2012年に発生し、件数は6800万件以上。現在はパスワードリセットなどの対処も完了しているうえ、不正利用の痕跡も認められないとのことで安心していいだろう。パスワードはすでに変更済みと思うが、それでも不安が残るなら2段階認証機能を有効にすることをオススメする。

 まずはブラウザーからDropboxの設定画面を開き、「セキュリティ」タブを表示。「2段階認証」の「クリックして有効にする」をクリックして、設定を開始しよう。2段階認証の方法は2種類。SMSでコードを受け取るか、アプリでコードを確認するかだ。今回はアプリを利用することにする。認証用のコードを表示するアプリはGoogleの「Google Authenticator」を使うので、あらかじめインストールしておこう。最後に表示されるセキュリティコードは、画面キャプチャーしたり、メモしたりして大事に保管しておこう。さらに、予備の携帯番号も登録しておくといいだろう。万一の場合、予備の番号にコードを送信することができる。

 後は画面の指示に従って、QRコードを「Google Authenticator」に読み込んだり、セキュリティコードをメモしたりすれば完了。次回以降、新しくDropboxにサインインしようとすると、アカウント情報以外に認証コードを求められるようになる。これで、アカウント情報が漏洩したとしても、不正アクセスされる心配はなくなる。

設定から「セキュリティ」タブを開き、「クリックして有効にする」をクリック

認証方法を選択する

「Google Authenticator」でQRコードを撮影する

「Google Authenticator」にアカウントを追加できた

万一の際にアクセスできるセキュリティコードをメモしておく

2段階認証が有効になった

Dropboxにサインインしようとすると

コードを求められる

「Google Authenticator」を起動し、コードをタップするとコピーされる

コードを貼り付ければサインインできる

 以上が新しくなった「Dropbox」の新機能の説明書となる。ロックスクリーンやiMessageから直接ファイルにアクセスできるのは便利だし、ニーズにはまれば手書き署名も大助かり。元から「Dropbox」は神アプリだが、今回の機能強化でさらに磨きがかかっている。「Dropbox」ユーザーならぜひ新機能を試してみよう。


筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。パソコンやIT関連の媒体で、特集や連載、単行本を多数手がける。PC歴は四半世紀を超え、デビューはX1C(シャープ)から。メインPCは自作、スマホはiPhone+Xperia、ノートはSurface Pro3とMacbook Air。著書に「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)など。筋金入りのバーホッパーで夜ごとバーをハシゴしている。好きが高じて、「原価BAR」を共同経営。現在、五反田・赤坂見附・銀座で営業中。


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