このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

発表された「Aruba Mobile First Platform」とは、HPE Aruba ATMOSPHERE 2016レポート

「NWのコンテキスト」をパートナーにも開放、HPE Arubaの新戦略

2016年09月29日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

「Aruba Mobile First Platform」でサードパーティエコシステムを強化

 今回のATMOSPHEREにおける最大の発表が「Aruba Mobile First Platform」だ(米国では9月12日に発表)。具体的には、ワイヤレスコントローラーOSの最新版「ArubaOS 8」や認証基盤の「Aruba ClearPass」、屋内ロケーションサービス基盤「Aruba Meridian Mobile App Platform」などにより構成されるソフトウェアレイヤーである。

「Aruba Mobile First Platform」は、既存ソフトウェア製品により構成される。それぞれにAPI強化、SDK提供などでサードパーティ連携を図りやすくしている点がポイント

 既存の製品群をあえて新しいプラットフォーム名の下に集約した理由は、ノースバウンドAPIやSDKを提供し、サードパーティによる外部サービス開発を容易にすることを明確にして、エコシステムパートナーの拡大を図る狙いがあるからだ。

 具体的には、これまでClearPassで実現してきたコンテキスト情報の収集と、サードパーティ製品への提供、活用(機能連携)に、より幅広く取り組むためのプラットフォームとなる。ArubaOS 8にもAPIが追加され、ネットワークインフラからコンテキスト情報が収集できるようになるほか、ClearPassでは新たに「ClearPass Extensions」を提供し、リポジトリを通じて、パートナーのクラウドサービスとの連携を容易にするという。

Mobile First Platformのソフトウェアレイヤーを介して、サードパーティのITサービスやビジネスアプリへのコンテキスト情報提供など、柔軟な連携を可能にする

 “モバイルファースト”時代の企業に、こうしたプラットフォームが必要となる理由は何か。Aruba共同創設者でCTOを務めるキルティ・メルコート氏は、「ネットワークインフラの自動化/プログラマブル化」と「パートナーとの連携ソリューション」という2つの理由を挙げた。

 「モバイル、IoTなど、ネットワークインフラを取り巻く変化のスピードは激しく、有線/無線ともコンフィグ(設定)をすべて自動化していかなければならない。もう1つ、IT業界におけるイノベーションのスピードに追いついていくためには、(Aruba単独ではなく)パートナーの力を借りなければならない。そこで、こうしたモバイルファースト時代のプラットフォームを作ったわけだ」(メルコート氏)

 またオー氏は、Mobile First Platformによって、これまで“パッシブ(受け身)”な存在だったネットワークが、コンテキスト情報を蓄積するインテリジェンスを持つものとなり、アプリケーションとインタラクティブな関係を持てるようになると説明した。

 新たなエコシステムパートナーとしては、コンテキスト情報に基づくターゲティング広告を可能にするSkyFii、画像を用いたシンプルかつ強力な多要素認証手段を提供するKasada、統合管理プラットフォームを提供するIntel Security(McAfee)などが発表されている。

Mobile First Platformの発表と同時に、多数のエコシステムパートナーも発表されている

 基調講演後のインタビューでメルコート氏は、まだ初期段階であるこのエコシステムを拡大、加速させていくために、「まずはデベロッパーエコシステムの育成から取り組み始めている」と説明した。

 「われわれ(Aruba)は、インフラをプログラマブルにしていくのはわれわれ自身ではなく、われわれのエコシステムパートナーであることを理解する必要がある」「たとえば、モバイルデベロッパー、アプリ開発者にリーチし、位置情報サービス基盤についての理解を深めてもらうことで、リテール向けやスマートビルディング向け、ホテルや空港向けといったソリューションがはじめて提供できる」(メルコート氏)

 なお、メルコート氏による2日目の基調講演では、Aruba Mobile First Platformを活用したパートナーソリューションのデモや、技術的な詳細が紹介された。続くレポート記事で、このプラットフォームについてさらに深く紹介していく予定だ。

■関連サイト

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

アクセスランキング

  1. 1位

    TECH

    フォーティネットの「SSL-VPN廃止」 IPsec移行と脱VPN、それぞれの注意点を総ざらい

  2. 2位

    ソフトウェア・仮想化

    「SaaSの死」の影響は感じない ― グローバル以上に好調な日本市場、ServiceNow鈴木社長が語る

  3. 3位

    ビジネス・開発

    いますぐ捨てたいITサービスは? AI推しにそろそろ飽きてません? 情シスさんのホンネを「ゆるっとナイト」で聞いた

  4. 4位

    TECH

    「蟻の一穴」となるリモートアクセスVPNの脆弱性 ZTNA/SASEはなぜ必要か?

  5. 5位

    ネットワーク

    ネットワークとセキュリティの統合に強み 通信事業者系ZTNA/SASEサービス3選

  6. 6位

    デジタル

    海外駐在員の負担を軽減し、ワンチームへ kintoneは言語と文化の壁を越える「翻訳の魔法」

  7. 7位

    エンタープライズ

    基盤も古いし、コードも酷い! そんなクエストにGitHub Copilotで試行錯誤しまくった「みんな」こそ最高

  8. 8位

    ITトピック

    「AI導入で人員を減らしても収益は増えない」その理由/「専任情シス不在」中小企業の3社に2社/ユーザーアカウント流出が加速、ほか

  9. 9位

    sponsored

    完全自動運転の実現へ、チューリングが開発基盤にGMO GPUクラウドを選んだ理由

  10. 10位

    ビジネス

    医療費5兆円抑制につながる“国産ヘルスケア基盤”構築へ SMBC×富士通×ソフトバンクが業務連携

集計期間:
2026年05月17日~2026年05月23日
  • 角川アスキー総合研究所