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JAWS-UG九州勉強会レポート 第3回

中級者でも楽しめた全年齢対応イベントをレポート!

なぜクラウド?からサーバーレスまで「はじめて」づくしのJAWS-UG大分

2016年09月20日 10時30分更新

文● 重森大 編集●大谷イビサ

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コンテナやサーバーレスはなにがいいの?(戸田さん、西村さん)

 続いて登壇したのは、「初めてのコンテナ」というタイトルでプレゼンテーションを行なった戸田 浩史さん。コンテナに関する発表がJAWS-UG大分では初めてということもあってか、会場がしんとなって真剣に聞き入っていたのが印象的だった。筆者もDockerについては詳しくなかったので、他の参加者同様に本気の勉強会で姿勢だった。

コンテナについてわかりやすく説明した戸田 浩史さん

 プレゼンテーションのトリを飾ったのは、福岡でシステム開発に携わるクローバソフトの西村 美鈴さん。「初めてのサーバーレス」と、最近よく耳にする話題だが、アプローチはまったく違った。多くのエンジニアが行なうサーバーレスに関するプレゼンテーションからは、新しい技術を学んで活かしたい、新しいアルゴリズムを身につけたいというモチベーションを強く感じる。しかし、西村さんのプレゼンテーションからは、まったく違うモチベーションが溢れ出ていた。

サーバが嫌いなので、サーバーレスに進んだクローバソフトの西村美鈴さん

 「サーバーが嫌い。サーバー運用なんかしたくない。あの黒い画面(CLI)とは友達になれない」(西村さん)

黒い画面とは友達になれない

 この強い思いが、西村さんを突き動かしている。なんとか、サーバーレスでシステムを構築したい。JAWS-UGに集まるのはインフラ系のエンジニアが多く、サーバーが嫌いというプレゼンテーション自体が新鮮だった。

LTではアノ人やコノ人が大暴れ!

 プレゼンテーションの後は、LT大会。JAWS-UG大分のモバイルクリエイト松下幸希さんは、AWSを使う理由について「クラウドでガラパゴス化したくないから、グローバルで標準化されているAWSを使う」と熱く語った。

クラウドでガラパゴス化したくないと語るモバイルクリエイト松下幸希さん

「10年後のシステムを考えてみてください。企業間接続ではVPCでピアリングするのが当たり前になっているかもしれません。もしかしたらクラウド業者同士のピアリングさえも当然のことになっているかもしれません。量子コンピュータだって時間課金で手がとどくようになるかもしれません」(松下さん)

 独自仕様や特定の技術にこだわることで、そんな時代の変化に置いていかれたくない。だからグローバルで標準化されたクラウドサービスであるAWSを使うのだと、松下さんは語りかけた。

 続いて登場したのは、アスキーの大谷イビサ。「地方エンジニアにこそ読んでもらいたい記事」というタイトルで、一般的な人気記事とは違う観点からアスキーの記事を紹介。ただの宣伝じゃなくて、本当にエンジニアの方のことを考えた記事セレクト(のはずだ)。紹介した記事は次の通り。この記事を読む地方エンジニアの方も、ぜひ一読していただきたい。

 大谷のLTのあとに、満を持して登場したのがJAWS-UG 六本木一丁目支部からの刺客、岡崎 賢吉さん。Direct Connectの紹介と、地方でしか話せない裏事情の2本立て、トーク時間は30分以上と、とうてい「ライトニング」と言えない長さの岡崎劇場を展開する。

2本立ての豪華LT(Long Talk)を披露したJAWS-UG 六本木一丁目支部の岡崎 賢吉さん

 前半は、企業とAWSを専用線で結ぶAWS Direct Connectについて紹介。専用線なので規定通りの速度がきっちり出るのでLANと同じ感覚でAWSサービスを使える。気をつけるべきポイントは「必ず2本引くこと」だそうだ。

「AWSのメンテナンスが1ヶ月から2ヶ月に1度実施され、その時間にはネットワークが止まってしまいます。なのでかならず、収容ラックの違う回線を2本引きましょう。一見高く感じるかもしれませんが、通常時には2本同時に使い高速な通信経路を確保できるので、無駄な投資にはなりません」(岡崎さん)

 後半については、申し訳ないがこの記事をでお伝えすることはできない。スライド撮影不可、SNS投稿不可、会場は大爆笑、というところからお察しください(笑)。

 最後にJAWS-UG熊本の山ノ内 祥訓さんが登壇し、翌日のJAWS-UG熊本勉強会の紹介。連日参加する人のために移動のクルマに同情できるよう手配するなど、気配りを見せた。その後、懇親会を経て、勉強会ツアーは翌日の熊本に会場を移す。(つづく)

もちろん夜は懇親会!美味しいもつ鍋と鶏からで盛り上がりました!

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