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お家でスポーツの祭典を楽しむAV機器選び 第2回

中継の番組探しが面倒!? だったら全録レコーダーを買え‼

2016年07月20日 10時00分更新

文● 鳥居一豊

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 8月6日からの国際的スポーツの祭典をより楽しむためのAV機器選び特集。今回は、あらゆる中継、ニュースを網羅するためには欠かせない存在である全録レコーダーを取り上げる。

なぜスポーツイベントに全録レコーダーが必要なのか?

 全録レコーダーは簡単に言ってしまうと、チューナーを大量に内蔵し、主要な放送をすべて録画してしまうタイプのレコーダーのこと。内蔵するチューナー数はモデルによって多少の違いはあるのだが、同時に6つの放送を全録できるモデルが一般的な全録レコーダーといえるだろう。

 ほぼ24時間放送をする6つあるいはそれ以上の放送局の番組をすべて録画しても、物理的にその番組をすべて見ることはできない。そう考える人がほとんどだろう。録画された番組は一定期間で自動的に消去されていくので、ほとんどの番組は未視聴のまま消えていく。ムダが多いと言われれば反論の余地はない。

 しかし、そんなムダをすることで得られる快適さがある。それは「録画予約が実質的に不要になる」ということ。今、一般的なBDレコで大量の番組を録画予約している人は、3ヵ月ごとの番組改編のたびに録画予約をやり直すのが大変だろうと思う。全録レコーダーではその必要がない。なぜなら全部録画してあるから。この快適さは一度体験すると病みつきになる。というか、もう全録なしの生活に戻れなくなる。

 これがスポーツ中継のように不定期に放送される番組を網羅するには最高の威力を発揮する。録画予約が必要なレコーダーしかないと、深夜から早朝にかけて放送される中継をすべてチェックするのは自殺行為。必然的に録画予約をすることになるが、番組表でいちいちチェックするのは不可能に近い。自分が興味のある競技に絞ったとしても、NHKと民放各社に散らばった放送予定を漏れなく確認して予約するのは大変だ。

 筆者は全12chの放送(首都圏の主要局はすべてカバー)を1週間ほど貯めておける環境なので、どの試合も見たくなったときに探せば間に合うし、ノーチェックの競技で日本人選手が意外な健闘を見せたような、後から見たくなる番組だった十分カバーできるのだ。

 こうした全録レコーダーの魅力は知っていても、実際にはなかなか手を出せずにいる人も少なくないだろう。そんな人ほど、その快適さに今まで二の足を踏んでいたことを激しく後悔するはずだ。

意外と種類は少ない全録レコーダー

 現在、全録レコーダーを発売しているのは東芝とパナソニックのみ。そして現行機種といえるのは東芝3機種、パナソニック4機種のみだ。まずはどんな機種があるのかスペックで比較してみよう。

通常のBDレコとしても使えるパナソニック「全自動ディーガ」

パナソニックの最上位機種「DMR-BRX7020」

パナソニックの最上位機種「DMR-BRX7020」

 パナソニックは「全自動ディーガ」として全録レコーダーを展開している。ほとんどのモデルは通常録画専用チューナーを1つ、全録と通常録画を兼用するチューナーを2つ、残りのチューナーが全録専用として搭載なる(下記表では兼用チューナーは全録チューナー、通常チューナー両方でカウント)。

 また、通常のBDレコーダーである「DMR-BRG2020」も、時間指定(1日最大8時間)で最大6chまで全録が可能なので掲載した。

 2または3チューナーを通常のBDレコとして使い、残りのチューナーで時間指定全録を併用するといった2台1役の使い方が可能。ちなみに6番組同時録画も可能だ。

機種名 全録チューナー数 通常チューナー数 BDドライブ 長時間録画 HDD容量 実売価格
DMR-BRX7020 10 3 最長15倍 7TB 17万円前後
DMR-BRX4020 6 3 最長15倍 4TB 12万円前後
DMR-BRX2020 6 3 最長15倍 2TB 7万5000円前後
DMR-BRG2020 ―― 6 最長15倍 2TB 7万5000円前後

BDドライブなしのモデルなど
バリエーションが豊富な東芝「レグザサーバー」

東芝の最上位モデル「DBR-M590」

東芝の最上位モデル「DBR-M590」

 東芝の「レグザサーバー」は、基本的に搭載するチューナーすべてが全録で使用できる。「D-M430」は地デジ6ch専用の全録レコーダーで、番組視聴/通常録画用のチューナーは内蔵せず、全録した番組の視聴しかできない。また、BDドライブも非搭載となる。

 「DBR-T670」はデジタル3波チューナーを内蔵したBDレコで、HDD容量は3TB。通常の3チューナー機として使うほか、任意に1~3チューナーを全録用として使える。録りたい放送局が少ない人、タイムシフトマシン連携で全録チャンネル数を増やしたい人に向いている。

機種名 全録チューナー数 通常チューナー数 BDドライブ 長時間録画 HDD容量 実売価格
DBR-M590 9 3 最長12倍 6TB 16万円前後
D-M430 6 ―― ―― 最長5.5倍 1TB 4万円前後
DBR-T670 3 3 最長12倍 3TB 8万円前後

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