このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 5 6 次へ

お家でスポーツの祭典を楽しむAV機器選び第1回

国内主要メーカー4Kテレビをまるごと紹介! 今買うべきテレビの選び方

2016年07月19日 10時00分更新

文● 鳥居一豊

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
イメージ

 8月6日からはじまる世界的なスポーツイベントを前に、日本もなんとなく盛り上がりを見せている。8月1日から開始される4K8K試験放送では、NHKが世界初の8K中継を実施する予定。

 具体的な中継内容は未定だが、約130時間ほどの放送が予定されているようだ。現在のところ、4K8K放送を受信するためのチューナーが発売されておらず、一般の家庭で4K8K放送を見ることはできないが、各地に設置されるパブリック・ビューイングなどで8K放送を見られる。

 NHKや民放は地デジでも中継するが、地デジは1440×1080のハイビジョン放送。これではわざわざ4Kテレビを買う積極的な理由にはなりにくい。しかしながら、映像の撮影は基本的に4K撮影となっており、地デジのハイビジョンとはいえ元は4Kソースなのだ。

 一度ハイビジョン映像にダウンコンバートされてしまうとはいえ、元の撮影映像の良さはきちんと感じ取れると思う。しかも、4Kテレビならば各社が備えるアップコンバート機能によって、オリジナルの4K映像に迫る高精細な映像を再現できるはず。

 だから今、薄型テレビを買い換えるならば4Kテレビを選択するのが理想的と言えるだろう。そこで今回は、最新4Kテレビの特徴や購入時にチェックしたいポイントを詳しく解説する。

最新4Kテレビを買うなら知っておきたいポイント

左が従来、右がHDRに対応したモデル。画面が明るいだけでなく、解像感が高いように見える
左が非HDR、右がHDRに対応したモデル。画面が明るいだけでなく、解像感が高いように見える

 4Kテレビは、ここ数年の4K試験放送や4K動画配信サービスの開始で、ずいぶんと魅力を増してきている。4Kといえば、その名の通り4K解像度(3840×2160)が最大の特徴だが、高解像度だけでは現行のハイビジョン放送に対して圧倒的なアドバンテージとは言いにくい。高解像度に加えてさらに映像のリアリティを高める新技術が、「HDR」(High Dynamic Range)だ。

 これは、従来のテレビや撮影のためのカメラでは再現が難しかった強い光を再現するための技術。今までのテレビやカメラは400nit(明るさの単位)ほどの輝度しか表現できず、それよりも強い光は同じ白い光になってしまったし、映像制作の段階で400nitほどの輝度の範囲に収めていた。

 しかし、現実の世界の輝度は太陽光のように直視すると危険なほどの強い光も含まれる。こうした強い光を再現するための技術がHDRだ。

 4Kテレビによっても異なるが、HDR対応のモデルとなると最大で1000nitを超える高輝度表示を実現しており、今までは白一色になってしまうような強い光もその陰影を豊かに描き出せるようになっている。

 たとえば、夜景のような暗い街でまぶしく光るネオンの輝き、真夏の晴天の空の入道雲の豊かな陰影などがよりリアルに再現されるようになる。

 こうしたHDR映像は、ブルーレイソフト(UHD Blu-ray)で発売されており、今までにないリアルな映像を楽しむことができる。そして、HDRはNetflixでも採用しており、すでに4K+HDRのコンテンツが配信されている。思った以上にHDRコンテンツは増えてきているのだ。

広色域で映像のリアリティーを高める「BT.2020」

 HDRほどの話題性はないが、BT.2020という言葉も覚えておきたい。BT.2020とは4Kや8Kコンテンツのための放送規格で、具体的には従来よりも広い色空間が定義されている。つまり、より豊かな色を再現するための規格だ。すでに4Kコンテンツや8Kコンテンツは、BT.2020規格に準拠した色再現となっている。

 つまり、HDRで明暗の再現の幅が広がり、BT.2020で色の再現範囲が拡大されているということになる。4Kの高解像度化に加えて、輝度と色の表現力が増すことで、映像が画期的にリアリティーを高めてきているというわけだ。

 もちろん、そんな映像を楽しむためには、HDRやBT.2020へ対応した4Kテレビが必要になる。低価格機だとそのあたりに対応していない機種もあるので注意して選ぼう。

4K液晶テレビでは液晶パネルの方式を要チェック!

 4Kテレビにもパネル方式の違いなど、いくつかの違いがあり、それらによって実力には差が出てくる。ここではそれを詳しく紹介しよう。

 まずは液晶パネルの方式。これは、「VA」方式と「IPS」方式がある。VA方式はコントラスト性能が高いが、視野角には少し制限がある。逆にIPS方式はコントラスト性能はやや不利だが、視野角が広い。これらは今までの液晶テレビでのパネル方式の違いと基本的に同じだ。

 4Kテレビで注意したいのは、基本的に画面サイズが大きめであること。特に視野角の差がはっきりと出やすいのだ。広い部屋で自由な場所からテレビを見たいならば、IPS方式の方が有利。VA方式の場合、テレビの正面付近で見るようにしないとコントラストが低下して見づらい映像になりがちだ。

 使い勝手では劣っているように感じるVA方式だが、正面から見たときのコントラストの差は圧倒的で、黒の締まり、暗部の豊かな再現ではIPS方式は不利になる。特に映画館のように部屋を暗くして視聴するような人だと、その差はさらに顕著だ。

 今までのテレビのように明るい環境で、いろいろな場所から気軽に楽しむならばIPS方式。高画質をじっくりと楽しむならVA方式が有利と覚えておこう。

バックライトの駆動方式も重要!

左が直下型で右がエッジ型(横置き式)のバックライト

 テレビのコントラスト性能に大きく影響する要素がバックライト。液晶テレビの光源となるもので、大きく分けると液晶パネルの両端にバックライトを光源となるLEDを配置する「エッジ型」、液晶パネルの後ろ側にLEDを配置する「直下型」がある。

 液晶テレビの光源となるLEDは、映像に合わせて強く光ったり、光を弱めたりするが、これを映像の明るい部分と暗い部分でそれぞれ最適な輝度で発光させるようにするのが、「エリア駆動」と呼ばれる技術。暗い部分はLEDが光らないので黒が締まるし、明るい部分だけLEDが強く光るので、より強い輝きも再現できる。さきほどのHDRの再現では欠かせない技術と言えるものだ。

 このエリア駆動は、エッジ型、直下型のどちらも採用したモデルがあるが、左右、あるいは上下にしかLEDがないエッジ型と、画面の下に等間隔でLEDが配置された直下型では、エリア駆動を行なう分割数では直下型の方が有利。つまり、より高いコントラストを実現できるのだ。

 同じVA型でも直下型+エリア駆動のモデルはよりコントラストの高い映像を再現できるし、コントラストでは不利なIPS型でも、エリア駆動を組み合わせることでコントラスト性能を改善することが可能だ。

 現在の主要な映像ソースが地デジやBDである現在、それよりも優れた映像表現力を持つ4Kテレビへ買い換える理由は、高画質であることが一番の理由になるはず。

 だからこそ、現在の4Kテレビの画質を大きく左右するパネル方式、バックライト、エリア駆動の有無をよくチェックしよう。これらを理解していれば、画質の違いを見比べるうえでも参考になるはず。次ページからは、国内主要メーカーの現行4Kテレビをすべて紹介していく。

前へ 1 2 3 4 5 6 次へ

この特集の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

最新記事

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン