バッテリー容量が大きめのSIMフリーのスマホ、3機種を比較するスマホ定点観測。今回はスピードチェック。サイズは比較的大ぶりで重めなので、片手操作はやや苦手と想像できるが、どうなるだろうか。ベンチマークテストをしながら文字入力なども見てみる。
バッテリーサイズの大きさが共通点
スマホとしてのスペックはやや差もある
大容量のバッテリーを搭載したSIMフリーのスマホ、ASUS「ZenFone Max」、FREETEL「Priori 3S LTE」、モトローラ「Moto X Play」を集めて比較しているが、前回は4000mAhのバッテリー容量を搭載しトータルコストも安価なPriori 3S LTEを勝ちとした。
Prioriよりも大容量の5000mAhバッテリーを搭載したZenFone Maxもスペック的にはミドルクラスでしかもまずまず安価で、こちらも買いやすいモデルだ。バッテリー容量3630mAhのMoto X Playは全体的なスペックで他の2機種より上回っており、長スタミナでかつ高性能端末を大手キャリアよりも安く使いたいという人は選択肢に入るだろう。
そのほかのスペック、対応機能については下の表をおさらいしてほしい。
ZenFone Max | Priori 3S LTE | Moto X Play | |
---|---|---|---|
メーカー | ASUS | FREETEL | Motorola Mobility |
本体サイズ |
約77.5×156 ×5.2~10.55mm |
約72×144 ×9.4mm |
約75×148 ×8.9~10.9mm |
重量 | 約202g | 約161g | 約169g |
画面サイズ | 5.5型 | 5型 | 5.5型 |
画面解像度 | 720×1280ドット | 720×1280ドット | 1080×1920ドット |
OS | Android 5.0.2 | Android 5.1 | Android 6.0 |
CPU |
クアッドコア 1.4GHz |
クアッドコア 1GHz |
オクタコア 1.7GHz+1GHz |
ROM/RAM | 16GB/2GB | 16GB/2GB | 16GB/2GB |
メモリーカード | microSDXC(128GB) | microSDXC(128GB) | microSDXC(128GB) |
下り最大通信速度 | 150Mbps | 150Mbps | 150Mbps |
4G対応バンド |
1/3/5/6/8 /9/18/19/28 |
1/3/7/8/19 |
1/3/5/7/8/19 /20/28/38/40/41 |
キャリアアグリゲーション | × | × | × |
VoLTE | × | × | × |
連続通話時間 | 2258分(3G) | 840分(3G) | 1350分(3G) |
無線LAN |
IEEE802.11n (2.4GHz対応) |
IEEE802.11n (2.4/5GHz対応) |
IEEE802.11n (2.4/5GHz対応) |
カメラ画素数 | 1300万画素 | 800万画素 | 2100万画素 |
インカメラ | 500万画素 | 200万画素 | 500万画素 |
防水/防塵 | ×/× | ×/× | ×/× |
ワンセグ連続視聴 | × | × | × |
フルセグ連続視聴 | × | × | × |
FeliCa | × | × | × |
赤外線通信 | × | × | × |
NFC | × | × | ○ |
Bluetooth | 4.1 | 4.0 | 4.0 |
MHL(HDMI) | × | × | × |
Miracast | ○ | × | ○ |
SIM形状 | microSIM×2 | micro+nanoSIM | nanoSIM×2 |
バッテリー容量 | 5000mAh | 4000mAh | 3630mAh |
Qi | × | × | × |
生体認証 | × | × | × |
カラバリ | ブラック、ホワイト | マットブラック、パールホワイト、ネイビー | ブラック、ホワイト |
今回はベンチマークテスト、そしてスクロール、文字入力のチェックを行なう。ただしSIMフリー端末で、基本的にはいずれもドコモ系SIMを利用するのが前提の端末だけに、通信速度やブラウザー表示チェックは省いている。
3機種ともサイズ感は見た目、持ってみても自然な感じとはいえ、本体サイズの数字を見ると大ぶりであることは間違いない。果たして片手操作のテストでどんな成績となるだろうか。
まずはベンチマークアプリを使ったチェックから。
ベンチマークアプリ2本テスト
CPUのスペックどおりにMoto X Playが圧倒
ベンチマークテストでは2本のアプリ「AnTuTu」と「3Dmark」を使用し、各項目の最高スコアを掲載。なお計測は各機種3回ずつ、同時に行った。
まずは「AnTuTu」の結果。
(最高値) | ZenFone Max | Priori 3S LTE | Moto X Play |
---|---|---|---|
AnTuTu | 26324 | 23753 | 44696 |
3D | 861 | 1947 | 8126 |
UX | 11182 | 9720 | 17409 |
CPU | 11534 | 8572 | 15507 |
RAM | 2805 | 3603 | 3746 |
スペックの高いMoto X Playが圧勝した。トータルスコアは4万超え。他の2機種が2万越えと大差。当然各細かいスコアでも上で、3D、UX、CPU、RAMでもすべてリード。
それに続くのはトータルスコアで2万6324のZenFone Max。3DとRAMのスコアではPriori 3S LTEに敗れたがUX、CPUのスコアでは2位につけている。最後のPriori 3S LTEはトータルスコア2万3753とZenFone Maxと僅差だった。
続いては「3Dmark」の結果。
(最高値) | ZenFone Max | Priori 3S LTE | Moto X Play |
---|---|---|---|
トータルスコア | 54 | 76 | 374 |
グラフィックス | 43 | 61 | 316 |
フィジックス | 730 | 606 | 1034 |
これもやはりMoto X Playが圧倒した。トータルスコアは374。グラフィックスは316、フィジックスは1034。2位はPriori 3S LTEだが、トータルスコアが76と大差がついた。3位のZenFone Maxはトータルスコアが54、グラフィックススコアは43とやや厳しい結果に。
とはいえAnTuTuも含めて、基本的にはスペックどおりの結果と言える。ZenFone Max、Priori 3S LTEは価格を考えると仕方ないところだろう。
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