従来のXeon Phiコプロ比で約2.5倍の性能、2U/8ノードの高密度集約サーバーに搭載
富士通、HPC向けに新Xeon Phiプロセッサ搭載サーバー発表
2016年06月22日 06時00分更新
富士通は6月21日、インテルが新発売した「Xeon Phiプロセッサー ファミリー」を搭載するサーバー製品、「FUJITSU Server PRIMERGY CX600 M1」を9月からグローバルで販売開始すると発表した。高い性能が求められるHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)分野向けのサーバー。
インテルでは2013年より「Xeon Phiコプロセッサー」を販売してきたが、同日発売されたXeon Phiプロセッサはその後継となる。コプロセッサではなくCPUとして動作するのが従来との大きな違いで、1CPUあたり最大72コアを搭載し、従来比で約2.5倍となる理論性能3T FLOPS以上の演算能力を持つ。
この新しいXeon Phiプロセッサを採用したPRIMERGY CX600 M1は、2Uサイズのシャーシに8ノード(前面/背面各4ノードずつ)を格納した高密度サーバー。1ラック換算で最大168ノードの集積密度となる。1ノードあたりXeon Phiプロセッサ×1、メモリはプロセッサ内蔵の高速MCDRAMが最大16GB、DDR4メモリが最大384GB、SATAフラッシュモジュール、SATA HDD/SSDなどが搭載できる。
冷却ファンによる空冷モデルに加え、水冷モデルもラインナップされている。水冷モデルでは、サーバーラックに連結されるCDU(Cooling Distribution Unit)での熱交換、および屋外の冷却塔による外気冷却によって、大規模構成時の冷却コストや消費電力を大幅に削減できる。
なお富士通では、Xeon Phiプロセッサと最新Xeonプロセッサ(Xeon E5-2697Av4、2.6GHz/16コア)を比較したベンチマーク検証結果を公開している。Xeon Phiにより、流体解析でおよそ4.4倍、気象解析でおよそ3.9倍の性能向上になったという。