Crucial(Micron)ブランドから、クライアント向けSSD「MX」シリーズの最新モデルとなる2.5インチSSD「MX300」が登場。Micronの3次元NAND技術を採用することで、パフォーマンスの向上と長寿命化を実現しているのがウリだ。この「MX300」をさっそく試す機会を得たので、各種ベンチマークを実行してみた。
「MX300」は、Crucial(Micron)のクライアント向けSSD「MX」シリーズの最新モデルだが、NANDフラッシュは従来のMLCではなく、Crucial初となる3D TLC NANDフラッシュを採用。
NANDフラッシュの一部をSLCキャッシュとして使用する「Dynamic Write Acceleration」による高速化や、データ破損を防止する「Exclusive Data Defense」などで高い耐久性を実現している。
スペック的には「MX200」シリーズの後継と言うよりも、エントリー向けSSD「BX200」シリーズの後継となる位置づけだ。
Micronの3次元NAND技術やMarvellの第5世代コントローラー「88SS1074」を採用することで、書き換え可能容量(TBW)は、1日120GB×5年間相当となる220TBを実現しているのがポイントだろう。「BX200」シリーズでは1日40GB×5年間となる72TBなので、約3倍に向上。「MX200」シリーズと比較しても、1TBモデルの320TBには劣るが、250GB(80TB)や500GB(160TB)モデルを上回っている。
また、日常使いで大事なランダムリード、ライトのパフォーマンスも「MX200」には及ばないが、「BX200」を上回っている。
実売価格は容量750GBで2万3000円~2万4000円となっており、1GBあたりの単価は約30.7円とまずまず。さすがに激安SSD鉄板のPatriot「BLAST」シリーズにはおよばないが、値下がり基調で人気のあるSanDisk「Ultra Ⅱ SSD」や、3D NAND技術を採用しているSamsung「850 EVO」の1GB単価をおおむね下回っている感じだ。
| Crucial MX300スペック表 | |||
|---|---|---|---|
| 型番 | CT750MX300SSD1 | ||
| 容量 | 750GB | ||
| NANDフラッシュタイプ | Micron 3D TLC NAND | ||
| コントローラー | Marvell「88SS1074」 | ||
| 最大シーケンシャルリード | 530MB/s | ||
| 最大シーケンシャルライト | 510MB/s | ||
| 最大ランダムリード | 9万2000IOPS | ||
| 最大ランダムライト | 8万3000IOPS | ||
| 書き換え可能容量(TBW) | 220TB | ||
| 平均故障間隔(MTTF) | 150万時間 | ||
| 保証期間 | 3年間 | ||
| 実売価格 | 2万4000円前後 | ||
| Crucial MX200スペック表 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 型番 | CT250MX200SSD1 | CT500MX200SSD1 | CT1000MX200SSD1 | |
| 容量 | 250GB | 500GB | 1TB | |
| NANDフラッシュタイプ | Micron 16nm MLC NAND | |||
| コントローラー | Marvell「88SS9189」 | |||
| 最大シーケンシャルリード | 555MB/s | |||
| 最大シーケンシャルライト | 500MB/s | |||
| 最大ランダムリード | 10万IOPS | |||
| 最大ランダムライト | 8万7000IOPS | |||
| 書き換え可能容量(TBW) | 80TB | 160TB | 320TB | |
| 平均故障間隔(MTTF) | 150万時間 | |||
| 保証期間 | 3年間 | |||
| 実売価格 | 9700円前後 | 1万7000円前後 | 3万4000円前後 | |
| Crucial BX200スペック表 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 型番 | CT240BX200SSD1 | CT480BX200SSD1 | CT960BX200SSD1 | |
| 容量 | 240GB | 480GB | 960GB | |
| NANDフラッシュタイプ | TLC NAND | |||
| コントローラー | Silicon Motion「SM2256」 | |||
| 最大シーケンシャルリード | 540MB/s | |||
| 最大シーケンシャルライト | 490MB/s | |||
| 最大ランダムリード | 6万6000IOPS | |||
| 最大ランダムライト | 7万8000IOPS | |||
| 書き換え可能容量(TBW) | 72TB | |||
| 平均故障間隔(MTTF) | 150万時間 | |||
| 保証期間 | 3年間 | |||
| 実売価格 | 7500円前後 | 1万3000円前後 | 2万9000円前後 | |
カバーを外して内部をチェック
続いては、カバーを外しての基板チェックだ。カバーは、はめ込み式でシールなどによる封印は施されていなかったので、サクッと分解(保証はなくなります)。Marvell製「88SS1074」コントローラーにはアルミニウムカバーと接触するように熱伝導シートが貼られ、基板片面あたり4枚のMicron製NANDフラッシュメモリーチップを搭載していた。


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