「CE China」は2030年の32億人にフォーカス
2016年にスマホは世界で14億台出荷される!?「IFA 2016」は会場を拡張し9月2日開幕
2016年04月21日 17時15分更新
15年後の世界では、家電市場は一体どうなる?
つづいて、市場調査会社GfKによる講演から興味深いものを紹介する。
世界の人口は73億人から2020年には78億、15年後の30年には85億人になると発表されている。CE産業のターゲットとする中産階級の構成比率は増え続け、現在の24%(約18億人)から、2030年には全体の58%=49億人へとふくれあがる。
地域別では圧倒的にアジアオセアニアで増加し、2030年には世界の中産階級の66%=32億人が集中する。
小型家電は掃除機がけん引!?
こちらは小型家電の地域シェアで、全世界で700億ドル市場のうち北米が23%、欧州が32%、アジアオセアニアが30%と3大市場は健在である。
ジャンル別ではハンドスティック型掃除機とロボット掃除機が人気で、スロージューサー、低オイルフライヤーと新しものがつづく。
2016年予測
今年はスマホの全世界出荷台数は2015年の13億1000万台から14億台に到達。
つまり、15年比で7%増となるわけだが、とくにアジアの新興国での増加は22%、アフリカ・中東での16%という数字が全体をけん引する。
スマホのさらなる普及にともなって、オンラインショッピングの比率も向上。スマホのシェアと同期しており、アジアパシフィックでは購買の46%がオンラインとなる(日本は10%、中国は83%!)。
今後も伸長が期待できるのはアクションカメラとスマートウォッチで、今年はそれぞれ1000万台、3800万台を出荷する。
ドローンも世界的にはまだまだ増加が期待でき、2015年の430万台から、毎年167%増加する。「ある巨大企業」も参入するそうだ。
その逆にパソコンは成長が鈍化しており、とくにアジアパシフィックでは14%も減少。ところが、超薄型は20%の増加、コンバーチブルは12%、超小型デスクトップは44%の成長。
傑作なのは、スティックPCの統計で、売り上げ台数が日本だけ異常に売れている。2位は台湾だが、日本はその3倍以上の売り上げ。なぜ日本人だけが好きなのかは不明だそうだ。
4Kテレビは2015年の3000万台から2019年にはついに世界で1億台の出荷となる。やはり最大の市場は中国で、40%以上のシェアを持つ。
8Kテレビは2017年に立ち上がり、2019年には150万台、2020年には200万台売れる予定だが、75%が中国市場での値のようだ。
統計からも、IFAがアジアでのCE展を中国で仕掛けるのは当然となる。日本メーカーと欧州の今後の戦いが見ものだが、とりあえず、9月はベルリンを目指すのだ。