2500万円の支援獲得、超小型でDJできる『GODJ Plus』は米国でも上々の評価
毎年3月にアメリカのテキサス州オースティンで行なわれる世界最大規模の音楽、映画、インタラクティブの祭典“SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)”。数々の有名ITスタートアップがSXSWを足がかりに夢をつかんでいったが、同じように階段を上りつつあるのがJDSoundの宮崎晃一郎代表取締役だ。
2013年には“Music Gear Expo”に小型DJデバイス『GODJ』を初出展。これに世界のMonsterが惚れ、提携を果たした。
そして先月、スピーカーを搭載して進化した最新機種『GODJ Plus』が“SXSW2016”のトレードショーに再登場した。
最新機種のGODJ Plusはすでに3月末に、日本のクラウドファンディングサイト“Makuake”で、目標金額の2000万円を達成。現在、約2500万円に迫り、日本のクラウドファンディングの金額記録を塗り替えそうな勢いだ。そして、新たにストレッチゴールの目標設定を追加した。
ストレッチゴールでは3000万円の達成でiTunesの標準フォーマットである“AAC形式”への対応アップデート。4000万円でGODJ Plusの専用ケースを作成。こちらはGODJ Plusの支援プランを選択したユーザーを対象にプレゼントされる。
「触れた後すぐに買える」スタイルが大人気だったトレードショー
2013年に初代GODJを出展した“Music Gear Expo”と違い、今回はSXSWトレードショーへの出展となった。SXSWトレードショーには音楽関係者にとどまらず、さまざまな背景を持つ人々が集まる。会場内のブースでGODJを販売したところゴールドバージョンが完売した。音楽関係者以外からの反応も好評で、当初想定していたビジネスパートナー候補とも出会うことができたそうだ。CESやNABのように複数会場がある大規模展示会と比べ、SXSWトレードショーは多様な人が1ヵ所に集まるため、「他の展示会にはない想定外の出会いがある」と宮崎氏は話す。
ミュージックとインタラクティブの融合……SXSW2016にマッチしたGODJ Plus
GODJ Plusブースの隣は、この出展をきっかけにコラボが始まった電通の新技術“モーションスコア”の展示だ。プレーするとそのビートを解析し、リアルタイムにCGダンサーが踊る新機能がGODJ PLUSには追加されている。
近年SXSWではミュージック・フィルム・インタラクティブの3本柱を融合した “コンバージェンスプログラム”が年々増加しているが、インタラクティブ期間には多くのIoTセッション、ミュージック期間にはストリーミングやデータビジネスについてのセッションが開催されており、ネットワークにもつながるGODJ Plusは2016年のSXSW来場者の関心事と非常にマッチし、期待が高まるプロダクトだった。
国外でのファンディングにも出展予定
SXSW出展とほぼ同時に始まったMakuakeでのクラウドファンディングはすでに目標金額に達成しており、ストレッチゴールの達成も楽しみだ。アメリカのIndiegogoをはじめ、日本国外のクラウドファンディングにも挑戦を予定しているようなので、今後の動きも目が離せない。
■関連サイト
GODJ Plus(Makuakeプロジェクトページ)
SXSW.jp
未来予報研究会
未来予報研究会 / VISIONGRAPH これからの未来をつくるひとの思想(ビジョン)を “未来予報”として予測、分析、発信しながら、 SFのようだけれども現実に起こっている活動を社会に広く伝わるようコンテンツプロデュースしている団体。SXSWやSXSW Ecoでの数年間の定点観測から分析したレポーティングをはじめ、SXSW日本事務局オフィシャルパートナーとして日本におけるSXSWのエヴァンジェリストとして活動している。 レポート、勉強会のご相談はサイトより。 |