予選日の不調を払拭するかのような走り
決勝日は雨が降ってないものの、朝から曇天で気温も路面温度もあがらない。午前中のフリー走行は片岡選手からスタート。クラッシュしたマシンがあったため赤旗中断もあったが、マシンはセッテイングが決まったのか快調で、谷口選手が「1'28.161」を出し、なんと3位で終了した。
決勝レースは例年よりも遅い14:40からスタートした。スタートドライバーの片岡選手は8番手からスタートし、しばらく順位をキープ。前を走る「#21 Hitotsuyama Audi R8 LMS」をなかなか抜けないまま15周が過ぎた。
レースが動いたのは16周目。タイヤがきついのか、最初は好調に順位を上げていた「#55 ARTA BMW M6 GT3」がじりじりと後退してくる。これをかわして7位に上昇、21周目には同じく後退してきた「#61 SUBARU BRZ R&D SPORT」を抜いて6位に、そして抜きあぐねていた#21をついにオーバーテイクし、5位に踊り出たのだった。
再びレースは膠着し、しばらく5番手をキープしていたが32周目に上位3台がピットインしたことで再び順位が変動する。この時点で前を走るのはかつての同門「#7 Studie BMW M6」だけ。タイム差はあったのだが、片岡選手は300クラストップタイムを出し、一気に差を詰め、同時にピットイン。ドライバーは谷口選手へ。ここで、GSRが取った作戦はタイヤを左側のみ2輪交換。岡山国際サーキットはコーナリングサーキットで、どちらかというとタイヤの左側のほうが負担が大きい。この特性とドライバーのタイヤマネジメント能力を信頼しての作戦だ。
この作戦が功を奏し、ピットロードで#7の前に出る。アウトラップでも抜かれることなく谷口選手は順位を死守。40周目には6位に、43周目にはなんと2位まで上昇していた。しかし、このときトップを走る「#65 LEON CVSTOS AMG-GT」とは10秒以上の差がついていた。谷口選手も300クラストップのタイムを連発するも、なかなか差を縮められずにいた。
それでもじわじわと差を縮めてはいたのだが、途中で周回遅れのマシンに引っかかってしまって差が開いてしまい、最終的に逆転は叶わず、2位でゴールした。
同じクルマ、同じタイヤのチームに負けたということで、チーム関係者は嬉しさより悔しさのほうが大きいとのことだったが、幸先のいいスタートであることは間違いない。昨年の最終戦から考えると、2戦連続2位である。予選の順位は悪くても、本番の決勝レースで気がつけば上位になっているという、このチームならではの見事なレースだった。
次戦富士スピードウェイはゴールデンウィーク中の5月3~4日に開催される。昨年は9万人以上が集まったイベントだ。チームの勝率も高いサーキットでもある。ぜひ、ミクAMGの活躍を見にいこう!
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