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目指せ3回目の王座! ミクGTプロジェクト9年目の挑戦! 第7回

SUPER GT唯一の海外戦・タイでミクAMGは8位完走

2016年10月29日 17時00分更新

文● 末岡大祐/ASCII.jp 撮影●加藤智充

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ライバルたちの速さに追いつけず
予選は9位に

 SUPER GT唯一の海外戦である、タイ・ブリーラムラウンドも、気がつけば開催3年目。昨年は6月に設定されていたが今年は初年度同様10月の開催だった。

 通常、第7戦(最終戦の直前ラウンド)はウェイトハンデがポイント×2kgからポイント×1kgに減るのだが、今年は熊本地震の影響でスケジュールが変則的になっており、タイ戦は実質6戦目なのでフルウェイトでレースが行なわれた。ちなみに、第3戦だったオートポリス(大分)は最終戦もてぎにて開催することになり、11月12日の土曜日が第3戦、11月13日の日曜日に最終戦という、2デイ2レースになることが決まっている。

 舞台となる「チャーンインターナショナルサーキット」はバンコクからクルマに揺られることの6時間、ブリーラム市にある。バンコクからの道中でも大雨が降ったり、レースウィークの天気予報が毎日雷雨だったりと、天気がかなり不安だった。

 8日の予選日朝。天気予報はさっそく外れ、練習走行から晴天のドライ。はじめに片岡選手、途中で谷口選手に変わり、マシンのセッティングを詰めていく。ベストタイム「1'34.542」を記録し、その後もユーズドタイヤを履いて34秒台で走行するなど、マシンの調子は悪くなかったが、33秒台で走るライバルたちのスピードを上回ることはできず、最終的に14番手で終了した。

 予選1回目(Q1)は谷口選手が出撃。クリアラップを取るため、いきなりコースには出ずに5分ほどピットで待機してからの出発になった。コースインしてから3周目に「1'33.801」を出したが徐々に順位は下がり、足切りの15番手になってしまう。まさかのQ1突破ならずかと思われたが、4輪脱輪(コースアウト)したクルマがタイム抹消となり、なんとかギリギリの13位で通過したのだった。

 グリッドの順番を決める予選2回目(Q2)は片岡選手が担当。4周目のアタックで「1'33.672」を記録する。だがここでもライバルたちの速さが際立ち、続々と32秒台を出し始めた。最終的にミクAMGは9位となり、決勝は9番グリッドからのスタートに決まった。かなり厳しいレースが予想される。

遅くはないけど速くもない
苦しいレースが続く

 9日、決勝日も朝から晴れ。気温も路面温度も30度を超えていた。グリッドウォーク直前に弱い雨が降った以外は、青空のまま決勝が始まる。スタートドライバーは片岡選手。得意の奇襲作戦で1周目から1台を抜いて8位にアップ。しかし、3周目に87号車(triple a ランボルギーニ GT3)に先行を許してしまい、順位は元の9位に。さらに31号車(TOYOTA PRIUS apr GT)が背後に追いつき、テールトゥーノーズの戦いが繰り広げられた。どうしても31号車のほうがペースが速いため途中でGT500を利用して差を広げたもののすぐに追いつかれ、14周目に抜かれて10位に落ちてしまった。

 しかし、16周目に87号車を抜き返して9位に、18周目に88号車(マネパ ランボルギーニ GT3)を抜いて8位と徐々に順位を戻していく。さらにミクAMGは片岡選手が長く引っ張る作戦だったため、ライバルたちが続々とピットに入った29周目には1位を走っていた。

 38周目にピットインし、タイヤは左側2本交換作戦でピット作業時間を短縮したものの、タイヤ無交換で20秒ちょいのピット時間のJAF-GT勢にはかなわず、アウトラップは9位まで順位が落ちてしまった。上位とはかなり差が開いてしまったが、少しでも速く走る谷口選手。同じパッケージングの65号車(LEON CVSTOS AMG-GT)に抜かれしまうも、クラッシュしたマシンがあったため、再び9位へと戻った。

 しかし、前を走る8位との差を埋めるには周回数が足りない。9位のままゴールかと思われたが、残り数周というタイミングで65号車がトラブルでピットイン。ギリギリのタイミングで8位に上がってチェッカーを受けたのだった。

 今回の結果からポイントは36に、シーズンランキングは6位になった。トップとの差は18ポイントだが、ツインリンクもてぎの2連戦次第では、まだチャンピオンを諦めるには早い。

 SUPER GTの歴史の中でも珍しい、2デイ2レースでどこまで戦えるのか? グランドフィナーレを笑って迎えるべく、最終戦はツインリンクもてぎに応援に行ってほしい。

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