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中堅企業ではUC導入が2割超える、ガートナー「社内コミュニケーション」調査結果

日本企業の3分の2が「会議や電子メールを減らすべき」と回答

2016年04月04日 06時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 ガートナー ジャパンは3月31日、国内企業における「社内コミュニケーション」についての調査結果を発表した。「会議や電子メールの数をもっと減らすべき」と回答した国内企業は3分の2を上回っており、社内コミュニケーションに課題を抱える企業は多いことがわかっている。

国内企業の社内コミュニケーションに関する課題(出典:ガートナー、2016年2月)

 今回の発表は、ユーザー企業とベンダー企業の双方を含む国内のITリーダー(ITインフラ導入時の選定/決済/関与人員)を対象に調査したもの。従業員100人以下から1万人以上までの企業が調査対象に含まれており、2015年11月に672人を、2016年2月に515人を対象に、それぞれ調査を実施している。

 調査結果を見ると、「会議の数をもっと減らすべき」だと思うかという問いに対し「とても/ややそう思う」とした回答者が76%であり、「あまり/まったくそう思わない」とした回答者(19%)を大きく上回っている。同様に、電子メールの数についても、もっと減らすべきだと考える回答者が68%に上っている。

 一方、会議や電子メールに代わる新しいコミュニケーション手段となるユニファイドコミュニケーション(UC)製品/サービスについては、従業員数2000人以上の規模の企業での採用が「ようやく20%を超えた」としている。さらに、今後採用予定の企業も最大となっている。

従業員数2000人以上の国内企業におけるUC導入/導入予定比率の推移(出典:ガートナー、2015年11月)

 今回の結果について、ガートナー ジャパン リサーチ部門リサーチディレクターの池田武史氏は、社内コミュニケーションにおいては常に最適なコミュニケーションツールの選択が求められるが、「会議」「電子メール」といった特定ツールの濫用によって社内コミュニケーションのバランスが崩れ、「その結果、徐々に負担が増して困惑している姿を反映しているといえます」と分析。国内企業はコミュニケーションツールを使い分けることの重要性を再認識し、社内のルールや慣習の見直しを行う必要があると指摘している。

 また国内企業におけるUCの普及について池田氏は、テレビ会議やWeb会議、さらにモバイルデバイスや在席情報などの利用が徐々に進んでおり、従来のインフラであるPBX(構内交換機)からUCへと、その基軸を譲る動きが促進されるだろうとコメント。UCが本領を発揮する時期が来ており、企業はPBX更改やオフィス移転などのインフラ入れ替え機会を確実に利用して、UCへの転換を促進すべきだとまとめている。

 なお同調査の詳細は、4月26日~28日に開催される「ガートナー ITインフラストラクチャ & データセンター サミット 2016」内のセッション「企業内コミュニケーションの新機軸:会議とメールの間に残されている大事なこと」で解説される。

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