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IoT&H/W BIZ DAY by ASCII STARTUP 第17回

Cerevo岩佐×VAIO中田 IoT/ハードウェアの”生産”を語る

シャープ買収の衝撃 日本が出遅れた「作り手市場」の逆転

2016年04月13日 07時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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VAIOには受託部門がある

── VAIOさんは、PCメーカーという立場以外にじつはEMSという組立工場の業態を持ってらっしゃいます。モノづくり、とくにファブレスで工場を持たずにつくるときに欠かせないのがEMS。そことスタートアップのCerevoさんを呼んで、日本から発信するモノづくりを本日は考えようと。

Cerevo岩佐琢磨代表(以下、岩佐) 伊藤さん、今日ネタが面白すぎて時間が足りなそうな気がするんですけど……。

── いまカンペに書いてくれてます。えーっと、1時間くらいは行けるかなと。15分延長くらいは可能だということなんで。

岩佐 いや、最初からそんな話されたら大変なことに……。

(会場笑)

── まずは自己紹介からお願いします。岩佐さんはいろんなところで登壇されていますけど、会社の状況は刻々と変わっているんですよね。

岩佐 そんなに変わってないですけどね。Cerevoという会社をやっている代表の岩佐と言います。自己紹介といわれても2行しかなくてですね。「2003年にパナソニックに入社しまして、2008年からCerevoをやっています」と。

 当時はネット家電と言っていたんですけど、M2Mと言い、スマート家電と言い、IoTと言い、まあ同じようなことを言ってきた。何をしているのかというと「グローバルニッチ」と言って、とにかく変なものをつくる。ニッチなものをつくる。ただし、世界で売る。日本で売っても100台しか売れないけど世界100カ国で売ったら1万台売れるだろうと。そんな戦略で商品を作っています。

 最初は「まあアメリカで売りはじめたばっかりなんですけど」と言っていたのがあれよあれよと言う間に増えてきて、いまでは50カ国近くまで行きまして。変な国で売れているのが特徴です。ウクライナ、コスタリカ、スロベニア。それくらい日本では縁遠い国から発注いただける商品を作っています。従業員は100人近くなってきて、マネジメントがヤバいなという感じ。8割がエンジニアというのは継続してます。日本の誇るモノづくりの会社から若いギークなエンジニアに入ってもらってモノを作っているというわけですね。設計は全部東京・アキバ。製造はフィリピン・ベトナム・中国・台湾です。

 何をつくっているのかというと最近バズっていたのがこのおもちゃ(アニメ「サイコパス」に登場する銃のモデルガン)。1挺9万円もするがビックリするほど売れています。まさにグローバルニッチというか、普通の人が「これに9万円出すの?」とビックリするような商品を作っています。

── はい。つづいてVAIO中田修平さん。おねがいします。

VAIO NB事業部 中田修平氏(以下、中田) 1989年にソニーに入社しました。もともと当時「NEWS」(ニューズ)というワークステーションをやっていて、それをやりたかったんですが、そこには配属されず、MPEGとかコンピュータで絵とか音を扱う開発を担当させられまして。

 そのうち机の下プロジェクトで当時流行っていたPC互換機をやりはじめた。作業台の下で本業そっちのけでやってたんですが、1997年にソニーがPCにVAIOで参入するぞというところからそれが本業になりまして、最初はデスクトップPCを担当していました。1999~2000年くらいにLシリーズという液晶デスクトップPCシリーズがありまして、それを設計していました。そこからVAIO一筋です。

 そこから一昨年に独立して「VAIO株式会社」になりました。ずっとメモリやSSDを担当していましたが、去年からPCだけではなくて、スタートアップのハードウェアをつくるビジネスにも乗り出そうということで。「やらない?」と言われて「やります!」と二つ返事で引き受けたんです。それで、ハードウェアを受託開発する事業をやるようになりました。

── EMS事業としては、Moff Bandの製造をしていることが知られてますが、その窓口は中田さん?

中田 わたしが担当させていただきました。

── やっぱりそうなんですね。

中田 VAIOの強みを軽くお話しますと、まずはずっとPCをやってきていました。国内で作れるというところを特色としてやってきました。上流設計体制と呼ばれるような体制をとっていまして、中に設計・製造を両方持っているところを強みとしています。PCやってきたのでコンピューティング技術があり、小さいPCを作っていたので高密度設計や基板の実装もできます。あとは昔、AIBOというロボット犬も作っていました。そうしたロボット技術に携わったエンジニアもまだいますので、ロボット製造技術もあります。

 上流設計というのは、こんなものをつくろうと言ったとき、モノの企画段階から設計の人間以外にも、生産の技術を担当する人間とか、品質保証、実際にモノをつくる製造の人間、こうした人間がすべて企画段階からわーっと集まってくる。それぞれの立場から意見を述べ合って、最初から作りやすいもの、修理やアフターサービスがしやすいものをつくる・設計する。そういう取り組みというか、文化を持っているのがわれわれの特色です。

 PCをつくってきましたので、PCの企画・設計・調達・製造・出荷・アフターサービスまで全部自前でやってきました。このファンクションをスタートアップの方々に全部提供もできますし、一部切り出してここだけやってほしいという要望にも応えられます。実際この機能を使わないまでもコンサルティングみたいなこともお受けすることができます。

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