写真の仕上がりを決める色合い調節系機能
エフェクト/フィルター系のように派手ではないが、ちょっとした色調を整えるのはどのデジカメでも備えている機能。地味ではあるが写真の仕上がりを決めるので、人によってはエフェクト系よりも重要な機能だ。
こちらも各メーカーの独自機能となっており、PEN-Fには「ピクチャーモード」、X-Pro2には「フィルムシミュレーションモード」、α6300には「クリエイティブスタイル」として搭載されている。
X-Pro2はフィルムでの発色イメージに合わせており、フィルム撮影していた人には効果がわかりやすい。一方で、フィルムの知識のない人にはわかりにくいかもしれない。ターゲット層も、初心者というよりはかつて銀塩フィルムで撮影をしていた人達向けでもあり、その意味では効果的かもしれない。
PEN-Fとα6300は、発色の調整と色調の調整の判断がしにくい印象。効果の名称を見るとα6300はなんとか判断できそうだが、PEN-Fは効果名も英字とカタカナが混じっていたりして判断しにく感じがする。
設定の名称を「発色調整」とか「色調設定」とかにして効果名ももっとわかりやすくしたほうがいいのではないかと思う。
オリンパス PEN-F ピクチャーモード
前半7つは従来のオリンパス製のデジカメにも搭載されていた機能だが、それ以降はPEN-Fの新機能だ。
カラープロファイルはカラーリバーサルフィルムの色調を再現するモードで、大々的に宣伝している風ではないが、「1」が標準、「2」がコダクローム、「3」がエクタクロームの色調を再現しているらしい。富士のフィルムシミュレーションに対抗する機能と思われるがコダック製のリバーサルフィルムを持ってきたのは中々印象深い。
モノクロプロファイルはデフォルト設定の「1」のほか、古めのモノクロフィルム風になる「2」、赤外線写真風の「3」が用意されている。
また、カラーフィルターを使った場合の特定色の濃度の調整や、四隅を明るくしたり暗くしたりの調整も可能になっている。カラー/モノクロともにプリセットされた設定をベースに自分で細かく設定を変えられるのがいい。
カラークリエイターはフロントダイヤルの「CRT」を選択すると使用できる。色相30種をそれぞれ8段階で調整可能で、モノクロにすることもできる。
特定の彩度だけを強調したり全体の色調を変える場合などかなり便利に使える。使いこなせれば自分なりの色調を作り出せる素晴らしい機能だと感じた。
この連載の記事
-
第2回
デジカメ
とにかく速いAFが欲しい人必見! ソニー「α6300」を細かくチェック -
第1回
デジカメ
「PEN-F」か「X-Pro2」か!? この春持ち歩きたいクラシカルデジカメ対決 -
デジカメ
PEN-F、X-Pro2、α6300……春の最新ミラーレス一眼徹底レビュー! - この連載の一覧へ