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CES 2016レポート 第16回

MWCまで待たせない!

バッテリー4000mAh大画面スマホ「Mate 8」など一挙発表―ファーウェイ

2016年01月06日 13時10分更新

文● イトー / Tamotsu Ito

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カンファレンス開幕直前のステージ。照明の派手さは最近のカンファレンスではあまり見ないレベル。端末のデザインと同様にステージ演出も年々巧みになっている。

 ファーウェイは現地時間1月5日、CES2016プレスデイのカンファレンスで新型端末を3シリーズ4機種を発表した。近年、スマホメーカーの最大の祭典であるMWC2016の開催を翌月に控え、CESでの端末発表を控えがちなメーカーは増えている。そんな中で”CESでもキッチリ新端末を発表”という姿勢を貫くメーカーは今や少数になってしまった。

 しかも、今年のファーウェイのカンファレンスはここ数年の出展の中では集客、カンファレンスの規模や場内演出(=コスト)ともに過去最大ではないかという水準。ライバル不在のCESだからこそ話題をさらおうという戦略なのかもしれない。

 発表したのは大画面スマートフォン1機種、ペン対応タブレット1機種、ウィメンズ向けのAndroid Wear 2機種。そのほか「新製品」としてNexus 6Pの”新色”シャンパンゴールドが発表されたが、すでに日本には同じ色が発表済みなので、ここでの紹介は割愛する。

コンシューマービジネすグループCEOのリチャード・ユ氏が冒頭登壇。2015年のファーウェイブランドの好調さを様々な数字でアピールした。スマホメーカーとしては世界第3位だと語り、アップルに対抗心を見せる発言もあった。

2日以上もつ!超大容量4000mAhバッテリー搭載スマホ「HUAWEI Mate 8」

4色展開・多バンド対応もウリのひとつ。

iPhone6s Plusや自社のMate7との比較。6s Plusをヘビーユースしているとちょうど1日程度という体感だから、Mate 8ならヘビー使用でも実際に1.5日ちょっともつのか?実機で試したいところ。

 ファーウェイのコンシューマー向けハンドセットビジネス部門のプレジデントKevin Ho氏が最初に発表したのは、6インチ級大画面スマホの「HUAWEI Mate 8」。中国では昨年11月に発表していたもので、CES2016の場でグローバルでも正式発表という形。8にちなんでか8つのポイントを挙げて端末の特徴を解説した。

 特に注目は、6インチ液晶にもかかわらずiPhone 6s Plusより7g軽く、それでいて4000mAhの大容量バッテリーを積んでいること。これによって、公称で2.36日のバッテリー駆動をうたっている。なおリアカメラは1600万画素、OSはAndroid 6.0。

 ファーウェイの大画面スマホといえば国内ではSIMロックフリーのMate Sが昨年12月4日に発売になったばかり。両者の基本的なスペックはかなり似ている。Mate Sが5.5インチなのに対してMate 8は6インチ、指紋センサーが四角なのに対してNexus 6Pを思わせる円形という違いはあるものの、画面解像度はフルHDと共通だし、CPUのクロック性能も近しい(正確には、それぞれ微妙にMate Sを上回る仕様)。

カードスロット。グローバルモデルらしくnano SIMを2枚挿せるデュアルSIM仕様。バンド的には日本も対応になるが、製品版の実機でも技適マークはなかった。

ナックルジェスチャー機能。ノックする要領で画面を叩くとスクリーンショットが撮れたりする。指の認識とは違うので、指先でダブルタップしてもスクリーンショット撮影の誤作動はしなかった。

 対応バンド的にも日本を意識しているように見える。本家のスペック表にはわざわざ周波数によってはJapanの表記があるほどだ。一方で公表された初期出荷国に日本が含まれていないのは、やはりMate Sを発売したばかりだし、当面日本ではMate Sを売っていこうということなのかもしれない。

 ちなみに、Mate 8の型番NXT-L29というSKUには日本語ロケールも入っていて、指紋認証やナックルジェスチャーなど独自の設定画面も日本語化されていた。ただし、技適表記はない。

 価格は599ユーロ(RAM3GB/ROM32GB版)と699ユーロ(RAM4GB/ROM64GB版)。日本円換算で約7万7000円と9万円だ。

iPhone6s Plus(右)とのサイズ比較。縦はほぼ同じ。横幅は2ミリ程度、Mate 8が大きい。とはいえ6インチ液晶でこの程度の違いなら、コンパクトに収めた方だろう。

ゴールドどうしで比較。ならべて比較すると、iPhoneよりもやや淡いゴールドであることがわかる。

ボディのエッジ部分はダイヤモンドカット。最近のファーウェイ製品によく見られる意匠だ。

2048段階のペン入力対応の10.1インチタブレット「HUAWEI Media Pad 10.0」

目玉はやはりペン対応。センシング方式はわからなかったが、書き味自体は滑らかで、違和感はなし。

 OSは違えど、MicrosoftのSurface、iPad Proといった競合機種がペン入力が当たり前になった結果ファーウェイもペン対応タブレットに参入してきた。サウンドは4スピーカー、2048段階の筆圧検知対応、16:10の1920×1200ドット解像度と、ライバルを意識した仕様。

 こちらは初期出荷国に日本が含まれる。価格は349ドル(ペンなしWiFi版)〜469ドル(ペン付きLTE版)まで4つのSKUがある。

ペンはこんなサイズ感。ごく普通のボールペンをイメージして貰えば解りやすい。

デモ機にインストールされていたBamboo Paperで手書きしてみたところ。画材としての評価は別にして、細い線、太いといった書き分けは自由自在。

■ガジェット女子の評価は!?スワロフスキーが輝く新HUAWEI WATCH

カンファレンス会場での展示。この状態で販売できたら、店頭映えも変わってくるだろうなというような手の込んだショーケース。

用意されるウォッチフェイス。

価格はこの通り。100ドルの差額が「スワロフスキー代」ということになる。

 Android Wearは女性向けラインを拡充する。
 新たに、スワロフスキーをベゼル周囲に散りばめたキラキラ系スマートウォッチ「HUAWEI WATCH Jewel」(599ドル)と、スワロフスキーなしの女性向けモデル「HUAWEI WATCH Elegant」(499ドル)がデビュー。いずれも初期出荷国として日本が含まれている。
 ガーリィなデザインに加えてエレガントなウォッチフェースが特徴で、確かにこれまでのAndroid Wearとは違った方向性。ハンズフリー通話もできる。性能は基本的にノーマルのHUAWEI WATCHと共通。液晶も同じ1.4インチ/400x400ドットで、ボディ素材はステンレスだ。

会場の女性スタッフにElegant(右)とJewelを持ってもらった。画面サイズが同じでも無骨さが全然ないのはデザインのおかげだろうか。

Jewelをアップで。スワロフスキーのキラキラ感がすごい。

このウォッチフェースは女性っぽいけど男性向けのスマートウォッチにも使えそうな気がする(ファッションは選ぶでしょうが)

●関連リンク
HUAWEI Mate8製品ページ(英語)
HUAWEI Media Pad M2 10.0製品ページ(英語)
HUAWEI WATCH製品ページ(英語)

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