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四本淑三の「ミュージック・ギークス!」 第148回

世界初の裏側にある狙い

「KORG DS-10」iPhone版にビンゴモード搭載、なぜなのか

2015年12月26日 12時00分更新

文● 四本淑三

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シンセに対する敷居の高さを下げるビンゴ

―― で、なんか操作していると、いきなり光るんですよね。写真撮られたのかと思って一瞬ビビるわけですが、前面にLEDが付いているわけじゃないし、なんだこれはと。

イマイチうまく撮れていないスクリーンショットで申し訳ない。ビンゴに当たると「PLAY」ボタンが白色LEDのように光る

佐野 ああ、それで気が付きましたか。どうですか、ビンゴの方は。

―― 全然わかんないところがありますね。これとかこれとか。

佐野 どれですか? ああ、これねえ。これは中でも難易度がかなり高いところですね。まあ教えませんけど。

まだ手付かずな状態のミステリービンゴ画面。一列並ぶと左と上に並ぶ赤いLEDが点灯する

―― これ、クリアするとなにかいいことあるんですか?

佐野 ええ、ご褒美があります。ただ、それでいきなりポリフォニックになるとか、そういう機能追加じゃないです。「えーっ、これかよ」と。だけど自慢したくなる。そういうご褒美です。もちろん、この一個一個のLED分、ご褒美が出ます。あ、でもこれ以上言うと。

―― なんなんですか。自慢できるんですか。

佐野 できますね。

―― それは画面の上で起きることなんですか?

佐野 ええ、ソフトウェア的に。ほかで起きるというと、どんなことでしょう?

―― メールフォームが出てきて、宅急便でプレゼントが届くとかですね。

佐野 将来的にはそういうのもやりたいんですけどね。コルグさんから秘密のお便りがくるみたいなの。

―― しかし、なんでシンセにビンゴなんですか? キャッチーで佐野さんらしいなあとは思うんですが。世界初だし。

佐野 ええ、世界初が大好きなんで。謎解きモード入りシンセ。真面目に答えると、シンセにちょっと興味ある程度の人だと、まだアプリを手にするまでには距離感があるじゃないですか。だから別のインセンティブがあるとしたらなんだろうということで。

―― それにしちゃあ、えらくマニアックな操作で出ますよね。

佐野 でも、普通にやればやるほどビンゴも完成してきますから。そういう意味では「たけしの挑戦状」よりは簡単です。でもね、もっとみなさんに響いてくれると思ったら、ヤヤウケな気も

―― いや、みんな真剣にやってますって。

佐野 みんな大人なんで気を使って、ネタバレにならないようにしている感じはありますね。

―― もう終わっちゃった人はいるんですか?

佐野 僕の知るかぎりいないです(2015年12月10日午後3時時点)。そこはゲーム業界長いですから、僕のゲーム業界のノウハウがぎっしり詰まった、絶妙な落としどころになっています(笑)。でもわかった人から見たら「お前のノウハウはそれしかなかったのか」と言われかねないようなものですけど。だからといって「こんなご褒美が! ジャジャジャーン!!」とかね、そういうのは最近のやり方なんで。「実績解除!」とか、僕、そういう世代じゃないですから。こっそり、ここでなにかが起こっているという、イメージ的には「MYST」みたいな感じ。まさにミステリー!

―― あの、どんどんわからなくなっているんですけど。

佐野 まあ、いいことがありますよ。ええ。

 と、ミステリービンゴの話だけで終わってしまったので、シンセの中身については後編で!

※「KORG DS-10」シリーズは、(株)マーベラスの製品です。



著者紹介――四本 淑三(よつもと としみ)

 1963年生れ。フリーライター。武蔵野美術大学デザイン情報学科特別講師。新しい音楽は新しい技術が連れてくるという信条のもと、テクノロジーと音楽の関係をフォロー。趣味は自転車とウクレレとエスプレッソ

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