ReadyNASをオフィスでとことん活用する!実践使いこなし術 第6回
ReadyNASでサーバーのバックアップソフトを試してみる(その2)
「arcserve UDP」でファイルサーバーへのバックアップを試す
2015年12月28日 14時00分更新
多彩なバックアップ構成に対応する「arcserve UDP v5」を試す
前回の「Symantec Backup Exec」に引き続き、今回もバックアップソフトを使ったReadyNASへのバックアップ手順を見ていこう。今回は、arcserve(アークサーブ、昨年CA Technologiesから分社)の「arcserve UDP v5」を試してみたい。
arcserve UDP(Unified Data Protection)は、単一のサーバーをバックアップするための旧製品(ArcServe D2D)に統合管理機能を追加したバックアップソフトだ。複数台のサーバー(Windows/Linux)やPC、仮想サーバー、さらにOracleデータベースやSQL Server、Exchange Serverなどのアプリケーションが混在する環境に対応している。継続的な増分バックアップや重複排除、ファイル/フォルダ単位のリストア、ベアメタル復旧、遠隔レプリケーションなど、数多くの機能を備えている。
同製品には2つのインストール方法が用意されている。バックアップ対象が単一の場合は、そのマシンに「UDPエージェント」を直接インストールして実行することで“1対1”のシンプルなバックアップができる(旧arcserve D2Dと同じ)。この場合も、バックアップデータの保存先にReadyNASなどのリモート共有フォルダを指定することができる。
一方、バックアップ対象が多数のサーバー/PCの場合や、仮想サーバー/アプリケーションも含む場合は、管理サーバーである「復旧ポイントサーバー(RPS)」を用意し、ここで全体のバックアップを一括管理できる。この場合、バックアップ対象の各サーバー/PCには、UDPエージェントをインストールする(仮想サーバー/アプリケーションはエージェントレスで動作)。
arcserve UDPは、同社のWebサイトから試用版がダウンロードできる。今回はStandardエディションを入手し、試用してみることにした。前回と同様に、まずは管理サーバー自身のバックアップを、次にPCのバックアップを実行してみたい。
なお前回と同様に、バックアップデータの保存先として、ReadyNAS上に作成したリモート共有フォルダ(フォルダ名は「バックアップ」)を使用する。空き領域が十分にあり、アクセス権などの基本的な設定が済んでいれば、ReadyNAS側では特別な準備は必要ない。
復旧ポイントサーバー(管理サーバー)のインストール
インストーラーを起動すると、前述した2つのインストール方法のどちらにするかの選択肢が表示される。今回は復旧ポイントサーバーとUDPエージェントを含む「フル」を選択する。
あとは画面の指示に従ってインストール設定を進めていけばよいが、使われている用語にわかりづらい部分もある。主な設定について、簡単な説明を書いておこう。
インストール完了後、サーバーを再起動してスタートメニューを開くと「arcserve UDPコンソール」や「arcserve UDPエージェント」が追加されている。クリックすると、Webブラウザで管理コンソール画面が開く。
(→次ページ、管理コンソールからのバックアップ設定)
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