手にフィットする「のせ心地」と
大型人工ルビーの支持球により操作性が向上
まず、親指操作タイプの製品から。6つの骨格・筋肉に着目した「のせ心地」を重視した造形でお馴染みの“EX-G”シリーズ最新モデルだ。指を軽く曲げて包み込むように持てる形状で、手のひらがしっかり本体に乗っかった感じになる。これで、長時間操作しても操作しやすく疲れにくいようになっている。
操作性の向上を図るべく、支持球(ボールを滑らかに転がすための支える点)には直径2.5mmの人工ルビーを採用。手あかやゴミが付着して転がりにくくなることを抑え、メンテナンス頻度を低減させている。加えて、ゲーミンググレードの高性能光学式センサーを搭載しているので、ポインターの追従性も高まっているようだ。
操作面の機能として、薬指の位置にあるボタンを押すと、その間遅くなる減速ボタンを搭載。微妙な操作を行ないたいときに利用すると便利だ。またポインター移動速度の変更スイッチも搭載し、1500カウントと750カウントを随時切り替えられる。こちらは利用するアプリによって切り替えるといいだろう。
メンテナンスする場合もカンタンで、裏側の穴からボールを押すだけで簡単に外せる構造を採用。動きが鈍くなっても手軽に掃除ができるので、手間暇がかからない。
左右のボタンと減速スイッチは、耐久性が高くクリック感にも定評のあるオムロン製スイッチを採用。ボタンは5ボタン+チルトホイールで「エレコムマウスアシスタント5」をインストールすれば、各ボタンの機能割り当てを変えられる(減速スイッチはボタン数に含まれず変更不可)。
有線タイプはUSBバスパワー動作で、2.4GHzワイヤレスモデルは単3形アルカリ乾電池を1本使用。トラッキング速度重視のハイスピードモード(H)、電池寿命重視のローエナジーモード(L)を裏側のスイッチで切り替えられる。ただしハイスピードモードはローエナジーモードの60%程度の連続動作時間となる。
まさかの左手専用モデルをラインナップ!
エレコムは少数派中の少数派も切り捨てない
冒頭でも紹介しているが、“EX-G”シリーズには、希少な左手操作用のワイヤレスモデル「M-XT4DRBK」をラインナップ。簡易パッケージとしてウェブ限定で販売されている。
マウスでも左右対称に設計したりはするが、左利き専用モデルは数が少ない。ましてトラックボールで左利きなんて奇跡に近い。クラウドファンディングで企画されても成立するか怪しいレベルの隙間需要なのだ。
それをウェブ販売のみとはいえ実現させたことは、左利きトラックボールユーザーにとっては、もう即買するしかない涙モノの一品といってもよい。エレコムさんグッジョブ!
人差し指操作モデル“DEFT”は初心者でも使い勝手◎の8ボタン
一方、人差し指モデルは、親指操作モデルと同一サイズのボールを本体前面に配し、細かな操作のしやすい人差し指で操作できるようにした製品。
「のせ心地」を重視した形状の理念や人工ルビー支持球の採用、移動速度変更スイッチ、メンテナンスのしやすさ、左右ボタンにオムロン製スイッチ採用、ハイスピードモードとローエナジーモード切り替えなどは親指操作モデルの“EX-G”シリーズ同様だ。
親指操作モデルとの相違点は、8ボタン+チルトホイールが搭載されているところ。基本のボタン配置がマウスとは若干異なり、親指に左クリックが割り当てられられているものの、「エレコムマウスアシスタント5」によって、各ボタンに好みの機能を割り当てられるので安心だ。
次のページでは、マウス派とトラックボール派の各ユーザーが試用してみた。
(次ページでは、「マウス派とトラックボール派がそれぞれが使ってみた」)