この記事は『ソニーの本格Bluetoothスピーカー「CAS-1」は大当たり! 気合いに合った製品だ』の続きです。合わせてご覧ください。
ああ、ソニーの「CAS-1」ですか。どうせ音はいいに決まってると思いますよ。でも値段が高いんじゃないですか。と、そんな風にスルーを決め込んだものの、連続するウェブ広告攻撃に私は耐え切れなかったのだった。……というのが前回までのあらすじ。
CAS-1は、セパレート型のコンパクトなBluetoothスピーカーセットで、USB接続ならハイレゾ再生にも対応するという、卓上用としてはハイエンドとも言える製品です。たぶん作った人たちも気合が入っているでしょう。なにしろ名前に「1」番が付く製品なので。
よし、早速セッティングして音を出してみようじゃありませんか。
まず、届いた段ボールを開けてびっくり。やたら重い鉄板が入っているじゃありませんか。なるほど、付属品の「スピーカーベース」とはこれだったのか、と。
CAS-1はデスクトップでの使用を想定した製品です。スピーカーの置き場所である机が共振すると、音が発生します。その音は設計に含まれていないので、狙った通りの音にならない。そこで設置面の制振を狙ったパーツが要るわけです。大抵のBluetoothスピーカー、特にワンボックスの一体型は、設置場所についてはあまり考慮されていませんから、この辺から別格感がうかがえます。
そして、スピーカーの底面にはスパイク型のインシュレーターが付いています。底面にバスレフダクトがあるので、隙間を開けるために底上げが必要なのと同時に、机に伝わる振動の最小化を狙ったものと見られます。
さらに、この標準装着品のほかに、長いスパイクが4本付属しています。前の2本を、この長いスパイクに交換すると、8度の迎角が付く。椅子に座ってノートパソコンに向かっている姿勢に最適化されるわけです。うまくできてるなぁ。
もちろん迎角も付けず、スピーカベースも使わずにセッティングしてもいいわけです。昔はコンクリートでできたブロックやレンガの上に、ブックシェルフ型のスピーカーを置いたりしたものですが、机の上にそんなものは置けません。そこで最初から、こういうものが付属品として付いてくるわけです。
さて、ごく普通にiPadからBluetoothでつないで、まず音にびっくりします。
(次ページでは、「CAS-1はいいオーディオの基本」)