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長~く使える極上のPCケース2015 第3回

長~く使える極上のPCケース2015【Antec/Fractal Design編】

2015年11月25日 12時00分更新

文● 千駄木 和弘 編集●北村/ASCII.jp

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Fractal Design
「Define S Black」

●URL:http://www.fractal-design.jp/home/products/cases/define-series/define-s
●実売価格 約1万2000円前後

対応フォームファクターはATX、サイズは233(W)×520(D)×451(H)mmで、重量は8.5kg。外観は直線だけで構成されたシャープなデザインで、まさに「箱」といった感じの趣がある

安価ながら考え抜かれた静音とエアフローを持つ
ハイコストパフォーマンスなミドルタワー

 長~く使えるPCケースという条件で紹介する製品をピックアップしていくと、どうしても価格帯が高めだったり、サイズが大きめのモノ、見た目に特徴ある製品が多く選ばれる。

 逆にハッキリ言ってしまえば、安い製品はやっぱりそれなりのクオリティーなんだよなぁ……と感じる部分があるのだ。でも、高い製品ばかり紹介しても「そりゃイイの当然だろ」という気持ちが湧いてくる。こんな感じで色々なバランスを考慮して選んだのが、今年の8製品である。

 今年発売したPCケースの中で比較的安価で、アイデアに富み、あまり巨大なサイズではないPCケースを選ぶなら、この「Define S Black」はかなりイケてる製品だ。

ヘアライン仕上げの樹脂パネルが一枚、ドンッと貼られているだけの正面パネル。5インチドライブベイ開口部など存在しない。直線的なエアフローを追求した結果、光学ドライブベイは不要という構成となった

正面パネル内側に140mm冷却ファンを搭載。防塵メッシュフィルターは爪で固定されているタイプで、正面パネルを外さないと着脱できない

電源スイッチやフロントインターフェースはケース上面に配置。飾り気はまったくないがこれで必要十分だ。USBポートは青くないがUS3.0対応ポートなので安心しよう

ケース上部には140/120mm冷却ファンを3基まで搭載できる。冷却ファン開口部を塞いでいるパネルの裏側にも吸音シートが貼られている

サイドパネルにアクリル窓があるが、窓なしタイプのモデルもある。窓なしモデルだと約1000円ほど実売価格が安価になる

この製品にはシャドウベイやHDDケージ、5インチドライブベイといった「ケージ型の物体」がまったくない。マザーボードを固定する板以外にケース内にある物体はなく完全に空洞となる。広々とした空間はエアフローを阻害されず、ビデオカードやCPUクーラーなどの大きいPCパーツの設置にも困らない

ではHDDはどこに固定するかというと、マザーボード裏にシャドウベイがあるので問題ない。エアフローの邪魔になるものはケース内から徹底排除するという意識を感じる。3.5インチシャドウベイは3基、2.5インチシャドウベイは2基ある

ケース底部にも140/120mm冷却ファンを1基搭載でき、防塵メッシュも設置されている。底面の防塵メッシュの着脱はスライド式だ。ケースを支える「足」には滑り止めと振動を抑える厚めのゴムが取り付けられる

サイドパネルの裏側にも吸音シートが貼り付けられてる

 本製品の設計目標は「十分なエアフロー」、「静音重視」、「水冷ユニットへの対応」の3項目。この3項目の目標を達成するため、必要なものだけを取り入れ、不要なものを排除したスタイルを選んだ。

 実売価格1万2000円という安価ながら吸音シート施工が施され、邪魔なシャドウベイのない広々空間の設計など、仕事の細かさには目を見張る。コストトパフォーマンスの高い1台だ。

【関連サイト】

【機材協力】

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