500通スクロールテストでは
最速がZenFone、平均ではarrows
ここからは実際に使ったテスト。まずは500通のメールスクロールから。事前にGmailを500通受信しておき、上から下へスクロール。その時間を競う。各機種3回、ストップウォッチで計測する。操作は片手で行った。
HTC Desire 626 | ZenFone Selfie | arrows M02 | |
---|---|---|---|
最速タイム | 3秒80 | 3秒40 | 4秒54 |
平均タイム | 5秒40 | 6秒95 | 4秒77 |
最速タイムではZenFone Selfieで、3秒40のリード。スピーディーなスクロールで始まり、後半で表示が省略されているのか、小刻みに止まる。大画面ということもあって指の動かし方次第でスクロールの仕方も変わるようで、「最後まで滑らかにスクロールするが時間もかかる」という場合もある。そのため平均タイムは伸び悩み。
HTC Desire 626も同様の傾向で、スクロール時の指の動きが大きいとタイムは短いが、滑らかなスクロールが失われる。逆に指を頻繁に動かしているとスクロールは滑らかだが、時間もかかる。
一方、最速タイムこそ4秒台だが、平均タイムも4秒77と常に安定して速いのがarrows M02。中盤ですぐに省略表示になっているのか、スクロール自体はカクカクとして滑らかとは言えない。だがどんな指の動きでも動作は変わらないのが印象的だった。
文字入力ではarrows M02が
最速タイム39秒台で勝つ!
続いて文字入力のテスト。やはりGmailアプリの新規作成画面を使い、片手操作で下記の文章を入力する。予測変換は使わず、通常変換のみで全文を入力する。
「お世話になっております。ライターの小林です。明日の13時にASCII.jpの件、よろしくお願いいたします。」
なお入力方法はフリック入力。ZenFone Selfieは初期設定でジェスチャー入力となっていたため、フリック入力に変更し、ケータイ入力も有効にした。
HTC Desire 626 | ZenFone Selfie | arrows M02 | |
---|---|---|---|
入力プログラム | iWnn IME Ver.2.6.0 | ATOK for ASUS Ver.1.0.1 | Super ATOK ULTIAS Ver.1.3.0 |
最速タイム | 45秒49 | 1分5秒37 | 39秒54 |
平均タイム | 49秒64 | 1分14秒31 | 48秒66 |
ここで最速、平均タイムともにトップだったのがarrows M02だ。70mmを切る本体幅はやはり一番持ちやすく、入力しているときに大きく持ち替えることなく操作を終えることができる。キーボード全体のボタンに指が無理なくすべて届く。
ただ持ちやすいサイズではあるのだが、乾燥してきた季節のせいか、手が滑りやすい。そのせいで筆者が若干操作に慎重になったこともあり、やや計測結果にムラがあった。
2位はHTC Desire 626。arrows M02と比べほんのわずかに本体幅が長い。それだけで文字種の変更やキーボード上に表示される変換候補が押しにくく感じる(筆者は右手)。平均タイムはarrows M02とさほど変わらないが、最速タイムが伸び悩んでいるのは、そのせいだ。
完敗だったのはZenFone Selfie。77.2mmという本体幅を考えれば両手入力が自然そうだ。片手操作では頻繁に持ち替えが発生し、落とす心配も感じた。キーボードの「あ」「か」「た」、文字種の変更ボタンはかなり押しづらい。タッチレスポンスは良いのだが、本体幅のせいで斜めから無理にタップすることも多く、そのせいで誤入力も発生してしまう。
ただしZenFone Selfieはキーボードをタッチしてドラッグすることで、簡単にキーボードサイズを変更できる。これを上手に調整すれば、タイムを縮めることは可能だろう。
実際に使った結果を重視
arrows M02を2回目の勝利機種に!
今回の勝利機種はarrows M02。やはり実際に使った結果が良いというのは評価が高い。またベンチマークのスコアが低い機種でも、実際の使い方次第では十分ストレスなく使えることが分かる。
逆にベンチマークで圧倒的な結果を残したZenFone Selfieだが、本来なら両手操作が普通のところを、今回は片手操作のテストのため、一気に不利となってしまった。5.5型という大型スマホだけに、ユーザーの使い方次第で評価が変わる端末だろう。
HTC Desire 626は常に2位といった位置づけ。こういう機種が購入で迷ったときに強く、まだスマホに慣れていない、あるいは小型のiPhoneから初めて5型台のスマホに移行するなど、自分の操作スタイルがあまりイメージできない、そんな人に向いているかもしれない。
次回はカメラチェック。とくにZenFone Selfieは製品名通りにカメラ重視の端末だ。当然インカメラチェックも行なうので期待がもてる。ただSIMフリーということもあって、どんな機能があるのかあまり知られていない部分も。そこで独自性を見せてくれると面白いのだが、どうなるだろうか?
この連載の記事
-
第212回
スマホ
3キャリアの主力ハイエンド機「Xperia XZ2」「Galaxy S9」「Mate 10 Pro」のスタミナ比較 -
第211回
スマホ
3キャリアの主力モデル「Xperia XZ2」「Galaxy S9」「Mate 10 Pro」でカメラ勝負! -
第210回
スマホ
3キャリアの主力モデル「Xperia XZ2」「Galaxy S9」「Mate 10 Pro」の速度対決 -
第209回
スマホ
3キャリアの主力販売モデル「Xperia XZ2」「Galaxy S9」「Mate 10 Pro」を比較 -
第208回
スマホ
「MONO」「Qua phone」「Android One」、キャリアのミドルクラスのスタミナは? -
第207回
スマホ
「MONO」「Qua phone」「Android One」、キャリアのミドルクラスのカメラをチェック -
第206回
スマホ
キャリアのミドル機「MONO」「Qua phone」「Android One」の速度比較 -
第205回
スマホ
主要3キャリアの最新ミドル機「MONO」「Qua phone」「Android One」を比較 -
第204回
スマホ
Galaxy、isai V30+、Xperia、ハイスペック機のスタミナテスト -
第203回
スマホ
Galaxy、isai V30+、Xperia、ハイエンドスマホのカメラをチェック -
第202回
スマホ
Galaxy、isai V30+、Xperia、キャリアのハイスペック機の速度を比較 - この連載の一覧へ