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おいしい「コトモノ」レッツトライ! 第7回

タコがめちゃ柔らかく煮れた!「真空パックマシン」がスゴイ

2015年10月22日 12時35分更新

文● ナベコ

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 酒が進む素晴らしい肴、タコの煮物。ですが、タコを柔らかく煮るのって難しいんです。

 が、真空調理だったら簡単でした。

食品パックから空気を抜く真空パックマシン

 食品を入れたパックから空気を抜いて真空状態をつくるキッチン家電は“真空パックマシン”などと呼ばれます。食品を空気に触れさせないことで主に食品の保存に有用ですが、調理にも活用できます。

 例えば、柔らかく煮るのが難しいタコも、調味料を入れた状態で真空にして加熱すれば、水分が飛ばないので固くなりません!

真空パックマシン『ピタント』

 今回、真空パックマシンがいくつかある中で、形状がシンプルなショップジャパンの『ピタント』を使って、タコを煮てみることにしました。

 『ピタント』は、どこにあってもスッと馴染む方形のデザイン。厚みは薄く、縦置きもできるので、置く場所を節約できます。

 縦に置くとラジオのような見た目に。おそらく真空パックマシンは一日に何度も何度も使うわけではないので、必要な時以外はこうやってスマートに置けるのはポイントが高いですね。

酒のつまみに!真空パックマシンでタコを煮よう

 では、『ピタント』を使って調理をしてみましょう!

 使用するのは茹でたこ。調味料に砂糖、みりん、酒、片栗粉などを加え、準備をします。調味料は普通に調理する分量の、1/3~半分位でオーケー。

 ここで『ピタント』の登場。

 『ピタント』は他の真空パックマシン同様、専用のパックロールがあります。パックロールは側面だけ接着してあって、内部は袋状。ハサミで切ると、底が閉じていないパックの状態になります。

 まず、パックの底を接着。

 『ピタント』は両側のボタンを押すと蓋がパカンと開きます。内部の手前に溶着用のヒーターがあるので、端を1センチ残すようにパックをヒーターにかませ、蓋を閉じます。

 “シールボタン”を押すと、ものの10秒程度で底部の溶着が完了します。この間に動作音などは特にありません。

 正直、手動で底をつくったため、しっかりくっついているか、汁ものがこぼれないか、不安がありましたが、しっかりヒーターがパックに当たっていれば、隙間なく溶着ができるようです。調味料をドバドバ入れてもこぼれませんでした。

準備をしたら調味料ごと「ガー!」と真空に

 底をつくったパックに、先ほど準備したタコと調味料をドバっと丸ごと入れます。

 お次は『ピタント』で、いよいよ真空状態をつくります。またも本体の蓋を開けたら、パックの解放部分を内部中央にある溝の部分にしっかりと差し入れます。

 “自動ボタン”を押すと……。

 「ガー」という稼働音と共に、

 “ズワズワズワ”と、パックの内部の空気、水分が引き上げられます。

 空気が抜かれることで、みるみるとパックの具材がもっこり引き立ってくる様子はちょっと、壮観。楽しいです。

 空気が抜けたら、自動的に溶着されて完全密封した状態になるため、その状態のまま鍋に突っ込みます。

 パック中で調理されるので、鍋を洗う必要がないというのは利点のひとつ。このまま1時間弱タコを煮ていきます。

 なお、空気と一緒にわずかばかり吸い上げられた調味料の汁は、本体の溝の部分に貯まります。今回は“自動ボタン”で脱気から溶着までをオートメーションで行ないましたが、“手動”で脱気すると脱気量が調整でき、汁気が多いものでも水分が本体に入りずらいのでオススメです。その際は脱気後、“シールボタン”で溶着することもお忘れなく。

タコは本当に柔らかかった!

 十分に煮たら、完成。パックを鍋から引き上げて、ハサミで開封して皿に開けましょう。

 はたして、おいしく仕上がっているのでしょうか?

 うおっ!旨い!

 ねっとり柔らか~く舌に絡みつく、上質なタコの味。

 調味料がバッチリ染みて、日本人が大好きなタコの煮物の味。そして、びっくりするくらいの柔らかさ。この食感は、ちゃんとした料理屋さんじゃないと出せないと思うくらいに、しっかりおいしく仕上がっていました。

 真空調理、スゴイ!

ポテトサラダもつくってみた

 もうひとつ。酒のつまみにと、ポテトサラダもつくってみました。本来、鍋に直接入れて火をとおす食材を真空状態にすることで、食材本来の旨みを逃がさないという利点があります。

 じゃがいもやニンジンなどを、底を溶着したパックに入れて、“自動ボタン”で空気を抜き、真空状態に。

 湯煎してしっかり火が通ったら、パックの状態のまま、じゃがいもをつぶします。パックのままで調理できるので、洗い物が少なくなるというのもポイント。

 塩コショウ、マヨネーズと、シンプルな味付けで仕上げましたが、じゃがいもの優しい味わいが引き立てってとてもおいしいかったです。

 ポテトサラダって、じゃがいもを茹でてつぶしてと段取りが多いので、私は大量に調理してつくりおきしがちでしたが、真空調理であれば、例えばひとつの鍋でほかの真空パックとの調理との同時進行も可能だし、洗いものもあまり増えないので、気軽な感覚で少量だけの調理がしやすいと感じました。

今晩の酒の肴ができました

 タコの煮物にポテトサラダ。ナベコの今晩の晩酌セットができました!

 タコは真空調理でも煮る時間がそれなりにかかりましたが、だからこそおいしさがひとしお。ねっとりとした食感とタコの旨みが日本酒の盃を誘います。

 いいなぁ、真空調理。

 さてさて、実際に真空パックマシンをつかってみたのですが、気にしたほうが良いと思ったのは、自宅の鍋の大きさ。真空パックを加熱する場合、当然、すっぽりと入る鍋が必要なので、パックの大きさに相応な鍋があるかどうか、あらかじめ確認したほうがよいでしょう。真空にすると中身がカチカチになるので、パックをくたくたに曲げられなくなるというのもあります。

 もちろん、普通サイズの鍋でもパックが入れば十分ですが、寸胴のような大きめな鍋がある場合、パックをいくつか入れて複数の料理を同時に進行できます。

 食材や保存や、非常用のグッズの保管に活用でき、調理にも便利な真空パックマシン。タコやポテトサラダの他にも、“ローストビーフ”、“スペアリブ”などが、真空調理をすることでより旨みを増すそうです。『ピタント』の場合、専用の真空調理レシピ本(単品価格1800円)が、本体とセット販売もされているので、お料理好きな人はチェックしてみましょう。

<ピタント:価格例>
『ピタント』(本体+専用パックロール)
価格 1万5984円

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