アルバネットワークス(以下、Aruba)は10月13日、中央大学の全学ネットワークインフラとして無線LANソリューションを導入したと発表した。中央大学は多摩、市ヶ谷、後楽園の各キャンパスにおいて、多数のデバイスからの同時接続にも快適なレスポンスを確保し、安定した運用管理を実現したという。
中央大学は、2007年に学内全域でネットワークアクセスを可能にする無線LAN環境を導入している。ところが当時は、教授が授業で教材を表示することが主な用途で、大勢の学生が同時にアクセスすることは想定されていなかった。今や一人一台以上のデバイスが持ち込まれるようになったことから、新しい環境への刷新を計画。
100名収容の教室でも全員同時にアクセスが可能で、かつ一人あたり1Mbpsの帯域を確保できる環境、さらに各キャンパスに設置された多数のアクセスポイント(AP)を集中管理できる仕組みを要件に入札を行った。
その結果、最も評価が高かったのがArubaの無線LANソリューション。特にAPに仮想コントローラーを内蔵させる機能により、構成上のコストを抑制できたのが採用の決め手となった。
現在各キャンパスには、IEEE 802.11ac対応のものも含め、合計約300台のAPが設置されており、これは「Aruba AirWave」により集中管理している。APは仮想コントローラー機能を内蔵した「Instant AP」を採用し、多いところでは1つの仮想コントローラーで最大62台のAPが管理されている。無線の状況を可視化できるため、運用管理の手間が削減されたとのこと。
また、授業の中でのIT活用はもとより、授業内容を録画して学修に役立てるといったアクティブラーニングの領域においても利用度が高まったという。
中央大学 情報環境整備センター事務部 多摩ITセンター事務課の山中宏和氏は「デバイスによるパフォーマンスの偏りを防ぐ技術や、混雑状況を判断して負荷の少ないAPや帯域に自動的に振り分ける技術などを高く評価しています。今後はキャンパス全域を無線LANエリアにすべく、屋外無線LAN環境の整備も進める予定。また、ユーザーや端末ごとにポリシー管理が可能な統合認証基盤(Aruba ClearPass)や、オープンキャンパス開催時に学生に向けてBeacon経由で情報を発信できるArubaロケーションサービスなども検討していきたいです」と述べている。