Instagramが10月6日に5周年を迎えた。2010年のサービススタート以来、ユーザー数を順調に伸ばし続け、2014年12月には月間アクティブユーザーが3億人を突破。そこからさらにユーザーが増え、2015年9月には4億人に達した。今やTwitterよりも月間アクティブユーザーが多いサービスと言われている。
5年間で変わったのはユーザー数だけではない。これまでアイデンティティーと言われていた「正方形」サイズに限った写真・動画のシェアから、横長・縦長サイズにも対応したことは記憶に新しい。
先日開催された広告事業に関する説明会で、Instagram アジア太平洋地区担当のコミュニティ マネージャーである三島さんは「(アイデンティティーである正方形にこだわらなくなったのは)いろいろなツールの提供によって、フィードバックがあり、(正方形以外のサイズに対する)要望が高かった」と述べた。
ほかにも複数の写真を並べられる「レイアウト」アプリのリリースやタイムラプス動画を作成できる「ハイパーラプス」など、サービスを着実に拡充してきた印象がある。これらもおそらくユーザーの要望を取捨選択した結果なのだろう。
ここで気になるのは、「ユーザー」というのは一体誰なのかということ。そこで先にも述べた説明会で聞いたInstagramのユーザー層と、6日に発表された日本での人気ユーザーを紹介しよう。
サービスに対してポジティブなユーザー
日本におけるInstagramの月間アクティブユーザーはおよそ810万人。オンライン調査と、いくつかのグループにフォーカスを当てた定性調査の結果、ユーザーはInstagramを以下のように見ているそうだ。
- 好きな情報が見つかる場所
- 本当に好きな人たちとのコミュニティー
- 写真によって気持ちが癒される
- ちょっとした自慢が許される
利用頻度の調査結果も出ており、全体の80%近くが1日に1回以上利用しており、利用も写真の投稿が多く、閲覧するだけ、というのは少ないそうだ。
利用シーンで最も多かったのは家でくつろいでいるときという結果だったが、旅行中や外出先でのすきま時間での利用も多い。中には旅行に行く際に、その土地にいる人をフォローし、どんな場所かを知る人がいるという。また、テーマパークでシェアされた写真を検索し、同じ場所で同じポーズを撮る、という使われ方もあるそうだ。
興味深いのは企業アカウントの投稿に対し、ポジティブな反応が多かったことだ。企業の投稿に対し、なんらかの反応を示すのは73%で、反応もいいね!/コメント/アカウントのフォローと続く。写真や動画に映っている製品を手に取るユーザーも10%ほどいるという。
「SNS疲れ」という言葉もある中で、Instagramユーザーはおおむねポジティブな印象を持っているというのが、結果から見える。もちろん、結果を鵜呑みにすることはできないが、TwitterやFacebookに比べて、炎上した事例が少ない点を見ても、ある程度の信用性のある結果なのだろう。
(次ページでは、「日本で人気のアカウントは?」)