Samsungは、既報のとおり、2015 Samsung SSD Global Summitにおいて、初のクライアントPC向けNVMe M.2 SSD「Samsung 950 PRO」を発表した。
会場では、実際の製品が展示されるとともに、参加者にテスト用の950 PRO実機が配られたので、本稿では実機写真を中心として950 PROを紹介しよう。
M.2 80mmサイズの超高速SSD
950 PROは、M.2仕様のSSDだ。本体サイズは80.15(W)×22.15(D)×2.38(H)mmと非常にコンパクトな製品だ。クライアントPC向けの製品ということで、販売時にはきちんとパッケージに入れられて販売されることになる。
今回2015 Samsung SSD Global Summitで配られたのは、950 PROの256GBモデルだが、これまでのSamsung製SSDの中でも上位に位置付けられる「PRO」シリーズに近い、黒を基調としたパッケージに入れられていた。
950 PROは、クライアントPCでも、ゲーミングPCなどの、いわゆる最上位に位置付けられるPCをターゲットとした製品となっている。そのため、これまでのSamsungのPROシリーズSSD同様に、本体も黒を基調としたカラーリングを採用。
基板自体が黒ベースとなっており、一般的な緑の基板を採用するM.2 SSDと比べると、ハイエンド製品らしさが強く伝わってくる印象だ。
接続インターフェースはM.2でPCI Express Gen3 x4に対応。SATA接続モデルなどは用意されず、非常に思い切った仕様の製品となっている。
M.2スロットを搭載するマザーボードは、Intel Z97 Express時代からそこそこ登場してはいるが、PCI Express Gen3 X4対応となるとIntel Z170 Express搭載製品を中心とした、かなり限られたマザーボードのみとなってしまう。もちろん、対応マザーボードを利用している人にとっては、貴重な存在となるはずだ。
製品の仕様は「SM951」とほぼ同じ
Samsungは、世界初のNVMe M.2 SSDとして「SM951」という製品を、OEMやエンタープライズ向けとして発売済みだ。今回登場した950 PROは、基本的なハードウェアの仕様はそのSM951とほぼ同等となっている。
採用する「UBX」は、トリプルコアのコントローラーだが、これはSM951に搭載されているものと同じだ。950 PROでは、クライアントPC向け最上位モデルということで、ファームウェアも最適化されているそうだが、コントローラーのハードウェア自体は同じものとのこと。
また、コントローラーの横には、容量512MBのLP DDR3チップを搭載。こちらはキャッシュメモリーとして利用される。容量は256GBモデル、512GBモデルとも同じだ。
NANDフラッシュメモリーとしては、第2世代V-NANDを採用。アクセス方式はMLC。256GBモデルでは、容量128GBのチップを2個搭載していた。また、512GBモデルでは容量256GBのチップが2個搭載されるようだ。
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