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第4回 WindowsやPS4でSSD速度検証!

「Samsung SSD 850 PRO」はSATA対応SSDの最終進化形か?

文●石井 英男

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Samsung SSD 850 PRO

 SSDは、ここ数年、性能向上と低価格化が急速に進んだことで、一気に普及してきた。UltrabookなどのモバイルノートPCはもちろん、PC自作派にとってもSSDは身近な存在である。

 SSDは年々性能を向上させてきており、シリアルATA 6Gbpsの帯域がボトルネックになりつつある。より帯域の広いPCI Expressスロットに装着するタイプのSSDも登場しているが、汎用性の点ではシリアルATA対応製品には及ばず、依然として主流はシリアルATA対応製品である。

 しかし、シリアルATAの後継として、SATA Expressと呼ばれる規格が策定されている。インテルは現時点では、最新チップセット「9シリーズ」において、SATA Expressの正式サポートを表明していないのだが、9シリーズ搭載マザーボードでは、マザーボードベンダーが独自にSATA Expressに対応させた製品も多く、今年後半にも正式サポートされる可能性は高い。2014年内には、SATA Express対応製品が登場し、2015年から本格的な移行が始まることが予想される。

 そうした中、Samsungは7月1日に新製品「Samsung SSD 850 PRO」を発表した。製品名にPROを冠するSamsung製SSDの登場は、2012年9月に発表された「Samsung SSD 840 PRO」以来となる。PROシリーズは、性能と信頼性への要求が厳しいエンスージアスト向けのハイエンド製品であり、最速を追求するPC自作派からの人気も高い。

Samsung SSD 850 PRO

 今回発表されたSamsung SSD 850 PRO(以下850 PRO)の最大のウリは、コンシューマー向けSSDとして世界で初めて、3次元構造のNANDフラッシュを採用したことである。

 Samsungは、独自の3次元NANDフラッシュを「3D V-NAND」と呼んでいるが、こうした3次元NANDフラッシュは、メモリーセルを垂直方向に複数重ねることで、高密度化を実現できることが利点だ。

 従来は、プロセスルールを縮小し、メモリーセル面積を小さくすることで高密度化を実現してきたが、プロセスルールはすでに十数nmになっており、これ以上の縮小は困難になってきた(関連記事)。

 3D V-NANDのような3次元NANDフラッシュは、フラッシュメモリー高密度化のいわば「切り札」であり、半導体メーカー各社がその開発にしのぎを削っている。

 Samsungは、他社に先駆けて2013年24層のセルを積層した第1世代の3D V-NANDの量産を開始し、データセンター用SSDに採用していたが、今年は32層のセルを積層した第2世代の3D V-NANDの量産を開始。850 PROに採用されているのは、この第2世代3D V-NANDである。

840 PROに比べて性能が向上し、
保証期間も2倍の10年に

 850 PROは、2.5インチフォームファクターのシリアルATA 6Gbps対応製品であり、厚さは6.8mmとスリムだ。製品の外観デザインは、エッジがダイヤモンドカットされているところなど、Samsung SSD 840 PRO(以下840 PRO)とよく似ているが、上面のロゴの下の正方形の色が赤くなり、「Solid State Drive」という文字のフォントも変更されている。

Samsung SSD 840 PROの上面。エッジがダイヤモンドカットされており、光を反射して輝く

Samsung SSD 850 PROの上面。正方形の色がオレンジ色から赤色に変更されているほか、Solid State Driveという文字のフォントも変更されている

Samsung SSD 840 PROの底面

Samsung SSD 850 PROの底面

 850 PROは、128GB、256GB、512GB、1TBの4モデルが用意されている。3D V-NANDの採用により、大容量化が容易になったため、今後はさらなる大容量製品の登場も期待できそうだ。

Samsung SSD 850 PROの基板

 Samsung製SSDは、自社開発のコントローラーを採用していることも魅力だが、 850 PROに搭載されているコントローラー「MEX」は、昨年発表された「Samsung SSD 840 EVO」に搭載されているものと同じである。MEXは、トリプルコアのコントローラーであり、非常に高い性能を誇る。

コントローラーは、840 EVOと同じ「MEX」を採用

基板も840 EVOと同じサイズで、2.5インチケースと比べてかなり小さい

 キャッシュメモリーは、128GBモデルが256MB、256/512GBモデルが512MB、1TBモデルが1GBと大容量であり、こちらもSamsung製のDRAMが採用されている。

→次のページヘ続く (公称スペックと実ベンチマーク結果は?)

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